第97回選抜高校野球大会(センバツ)の出場32校が決まり、球児たちは3月18日の開幕に向けて準備を進めている。大会で注目される球児たちを紹介していきたい。

 昨年秋の中国大会で31年ぶりに優勝した広島商(広島)は、明治神宮大会初出場で準優勝を収めた。そのなか、主将を務める西村 銀士内野手(2年)は、中国大会から明治神宮大会まで7試合すべてに安打を放って、チームを引っ張った。

 中国大会準々決勝では、初回に1死から安打で出塁して貴重な2得点を演出。準決勝では勝負を決めた9回に打点をマークした。決勝は逆転劇の口火を切る安打を放って、優勝をもたらした。明治神宮大会でも、初戦で初回に三塁打を放って先制のホームを踏み、初勝利を呼び込んだ。主将が打てば、打線に火がついて勝利へと向かっている。

 さらに、明治神宮大会では二塁手として、華麗な守備でも観客を沸かせた。特に決勝の横浜(神奈川)戦では、二塁ベース寄りのセンター前へ抜けるようなゴロを、スライディングしながら逆シングルでキャッチしたり、二塁ベース寄りの強烈なゴロを、横っ飛びして捕球からの一塁送球という、高校生離れした好プレーでも投手を助けた。

 打っても、守ってもチームを引っ張る西村主将。甲子園でも、その好打、好守備に期待する。

【西村の中国、明治神宮大会の打席成績】

<中国大会>

1回戦(米子東)5打数2安打0打点

準々決勝(開星)3打数1安打0打点

準決勝(岡山学芸館)4打数2安打1打点

決勝(米子松蔭)2打数1安打0打点

<明治神宮大会>

準々決勝(東海大札幌)3打数1安打0打点

準決勝(敦賀気比)5打数1安打0打点

決勝(横浜)4打数1安打0打