7年連続で高卒プロ入りを輩出している大阪桐蔭。今年は高校だけではなく、大学、社会人からも同校出身のドラフト候補が多い。
高校からは森 陽樹投手(2年)が有力だ。聖心ウルスラ総明中時代から140キロ台の速球を投げ込み話題となっていた逸材は、高校2年間で順調にパワーアップし、常時140キロ後半の速球、130キロ中盤のスライダー、フォークを操る剛腕へ成長した。昨秋の近畿大会では初戦で敗退したが、150キロ近い速球を投げ込んだ。2年秋の時点で、これほどのパワーピッチングができる高校生はなかなかいない。春季大阪大会でどんな投球ができるか。
森と2枚看板を組む中野大虎投手(2年)も140キロ中盤の速球を投げ込み、試合を作る能力は森を上回るものがある。
大学では花田 旭外野手(東洋大)、山下来球外野手(国士舘大)、繁永 晟内野手(中央大)の3人の大阪桐蔭OBに注目だ。
花田は高校時代から大型外野手としてスカウトからの評価が高い逸材だったが、大学進学を決断した。3年生となった昨年は東都二部で春秋通算で4本塁打を記録し、長打力を試合でも発揮できるようになった。潜在能力は抜群だが、一部となった春季、どれだけ実績を残すことができるか。
山下は高校時代、控え選手だったが、大学進学後からレギュラーに定着し、昨春は東都二部で打率.356を記録し、2度目のベストナインを受賞した。
繁永は一番指名の可能性が高い選手だ。昨年は東都一部で春秋ともに打率3割以上を残し、大学日本代表も経験した。守備力も高い強打のセカンドということでスカウト受けするタイプである。昨年12月の大学日本代表の強化合宿では、一日主将を務めている。
高校時代から快足を披露していた野間 翔一郎外野手(近畿大)もラストイヤーの成績次第では、ドラフト候補へ浮上しそう。オープン戦では逆方向へ本塁打を放つことができ、長打になった時のベースランニングも非常に速い。
社会人では、大阪桐蔭から大学を経ず社会人を選んだ川原 嗣貴投手(Honda鈴鹿)、海老根 優大投手(SUBARU)の期待が大きい。川原は常時140キロ後半の速球、スライダー、カーブを丁寧に投げ分ける本格派右腕。都市対抗予選でも試合を作るなど着実に経験を積んでいる。
海老根は1番、3番打者でスタメン出場している。俊足を活かしたセンター守備と抜群の強肩は評価が高い選手なだけに、打撃成績を残していきたい。
2021年には高卒から池田 陵真(オリックス)、松浦慶斗(日本ハム)、大学経由で徳山壮磨(早稲田大-DeNA)の計3人がプロ入りした。25年は複数人のプロ入りに期待だ。