昨年のドラフトでは12年連続の指名を達成した徳島インディゴソックス。さらに複数人数指名は19年から6年連続で継続しており、昨年は13選手に調査書が届いた。在籍選手の多くがNPB球団から注目を浴びるほどの実力をつけている証明である。
楽天から3位指名を受けた中込 陽翔投手(山梨学院-山梨学院大)だ。右サイドから最速150キロの速球、鋭く変化するスライダー、シンカーを武器に43試合を投げ、8勝2敗2セーブ、59.1回を投げ、77奪三振を記録した。完成度の高い投球に即戦力投手としての期待も大きい。
そんな中込だが、徳島インディゴソックスの存在がなければNPBどころか、野球も続けていなかった選手だった。そんな中込がなぜ徳島インディゴソックスで野球を継続し、上位指名を受けるまでの選手へ成長したのかを語ってもらった。
コンテストに出るほどトレーニングにハマる
――中込投手は山梨学院大の4年生の時点では、消防士志望だったと聞きました。
中込 3年生の進路を決めるときにも野球をやらないつもりでしたし、大学野球の最後に投げる横浜市長杯で野球人生を終えるつもりでした。
――その横浜市長杯では創価大戦で延長10回を投げ完投勝利。計3試合を投げて、19回、3失点と好投を見せましたね。
中込 結果を残せたので「今後も野球を続けよう」となりました。自分に合うチームを探してみようと調べてみたんです。
――どんな条件で探していたんですか。
中込 自分は大学に進んでからトレーニングにハマって、ボディーコンテストの大会にも出ていました。それぐらいトレーニングをすることが好きなんです。調べたところでは一番、NPBへ輩出していて、トレーニングに力を入れているのが徳島インディゴソックスでした
――実際に徳島インディゴソックスに入団してみていかがでしたか。
中込 トレーニングをさせてもらえるのは僕にとってとてもよかったですし、周りの選手もみんなNPBを本気で目指してやっていて、トレーナーの方もとても知識がある。そういう環境が自分を成長させてくれたと思います。
――実際にウエイトトレーニングは1週間にどのくらいの頻度でやられているんですか?
中込 やらない日はないですね。とにかくいろんなトレーニングを毎日やってきました。
――昨シーズン中込投手は43試合に登板していますが、それでも精度を落とさず投げられたのは日頃のトレーニングが大きかったのでしょうか。
中込 試合後も、遠征して遅くに徳島に帰ってきても、トレーニングは欠かさず取り組んできました。そのおかげでシーズン中も筋力量を増やしながらプレーが出来ました。楽天に入ってもそのスタイルが維持できればと思います。