沖縄・北谷でキャンプインを迎えた中日ドラゴンズでは、育成契約の近藤 廉豊南札幌学院大)が一軍メンバーに抜擢されている。近藤と言うと、2023年8月25日のDeNA戦で1イニングに62球を費やし、10失点を喫した投手だ。交代させずに投げさせ続けた采配も疑問視されたが、近藤にとって苦い経験となった。

 その後の一軍登板はなく、同年オフに育成契約となった。近藤のストレートは打者の手元で微妙に変化する真っスラ気味の特徴を持っていたが、球速は平均140キロに届かず、一軍では球威不足が否めなかった。だが、昨年は支配下復帰に至らなかったものの、ファームで見違える投球を見せている。

 23年は二軍で29試合に登板し、防御率6.18だったが、24年は46試合を投げ、防御率2.09と大幅に成績を上げている。投球内容も奪三振率4.23→7.53、与四球率5.86→3.56と良化。また、課題であったストレートの平均球速も23年は140キロだったが、24年は145キロまで伸ばしている。あの時の近藤とは別人となっている。

 中日の支配下登録は現在64人。同じく育成契約の三浦 瑞樹盛岡大付東北福祉大)、岡田 俊哉智弁和歌山)も一軍キャンプに名を連ねているが、支配下枠に余裕があり、支配下最有力候補となる。支配下復帰を勝ち取り、一軍でのリベンジが期待される。