4年ぶりのAクラス入りを目指す楽天はゴールデンルーキー・宗山 塁(広陵-明治大)の入団、茂木 栄五郎(桐蔭学園 - 早稲田大)のFA移籍、主砲・浅村 栄斗(大阪桐蔭)の一塁コンバートなど、内野の陣容が大きく変わる。
内野でレギュラー確定と言えるのが、一塁の浅村と昨年二塁でベストナインとゴールデングラブ賞を獲得した小深田 大翔(神戸国際大付-近畿大-大阪ガス)だ。
遊撃は宗山と村林 一輝(大塚)による高レベルな争いが見込まれるが、問題は浅村がコンバートし、空席となる三塁のポジションである。
浅村の次点で三塁でのスタメン出場が多かったのが、鈴木 大地(桐蔭学園-東洋大)となる。だが、近年は負担の少ない一塁をメインにし、今年で36歳を迎えるベテランになるだけに、球団としても若手選手の奮起に期待したいところ。20代の選手で候補に挙がるのが、黒川 史陽(智弁和歌山)と伊藤 裕季也(日大三-立正大)の2選手だ。
高卒6年目を迎える黒川は、1年目から二軍で3割近い打率を残し、一軍で出番を得ているが、ここまでレギュラー定着には至っていない。左のアベレージタイプだが、2024年は22試合、打率.232、1本塁打と結果を残せなかった。
一方、2022年7月にDeNAからトレード加入した伊藤は、翌2023年に三塁で開幕スタメンを勝ち取ると、87試合で5本塁打を放つパンチ力が光った。しかし、昨年は打率.261とまずまずの打率を記録したものの、44試合と出番が半減した。
その他の候補として、平良 竜哉(前原-九州共立大-NTT西日本)と永田 颯太郎(菊華高-国立台湾体育運動大)が二軍で多く三塁を守っているが、共に育成契約で打率1割台と苦しんでいる。2025年は編成的にも黒川、伊藤の飛躍が不可欠な状況となっている。