DeNAはトレバー・バウアー投手の2年ぶりの復帰を発表した。単年で9億円規模(出来高含む)を結んだという。バウアーの復帰で、DeNAを優勝候補に推す声も強くなっている。大黒柱となり得るバウアーの獲得でDeNAの先発ローテーション争いは熾烈となった。
残り2枠を争う実績組、若手組の先発候補たち
まず、2年連続で開幕投手を務める東 克樹投手(愛工大名電)、昨シーズン8勝で規定投球回の143回を投げたアンドレ・ジャクソン投手、24先発のアンソニー・ケイ投手の3人に加え、バウアーの4人は確定だ。
残り2枠を実績組、若手組で争うことになる。
実績組は、石田 健大投手(広島工-法政大)、大貫 晋一投手(桐陽 - 日本体育大 - 新日鉄住金鹿島)、平良 拳太郎投手(北山)の3人だ。
石田健は16年に9勝を挙げ、100回以上を3回達成しているが、昨年は左肩の肉離れで離脱した影響で、わずか6試合で2勝3敗に終わった。先発として計算がしにくい。19年は40試合、20年は50試合と中継ぎとして投げていた期間があり、他の先発投手候補のパフォーマンスが良い場合は中継ぎに回ることになりそう。
大貫は20年に10勝、22年に11勝を挙げており、昨年は15試合で6勝7敗、88.1回を投げ、防御率2.85と順調に調整ができれば5番手となりそうだ。ただ、規定投球回に一度も達しておらず、今年は1年通して守ることができるかは未知数だ。大貫の成績は新しくローテーションに入った若手投手の基準になりそうだ。
平良は昨年、右肩の違和感による長期離脱の影響でわずか4試合。18年、19年は2年続けて5勝を記録しているが、100回以上が一度もない。コンディション次第となりそうで、計算がしにくい。
若手組では高卒4年目の小園 健太投手(市和歌山)、大卒2年目の石田 裕太郎投手(静清-中央大)、社会人から入団3年目の吉野 光樹投手(九州学院-上武大-トヨタ自動車)、昨年は育成選手ながら二軍で8勝を記録し、支配下間近の2年目左腕・庄司 陽斗投手(聖和学園-青森大)、高卒5年目の松本 隆之介投手(横浜)、中継ぎから先発転向を表明した伊勢 大夢投手(九州学院-明治大)が挙げられる。
新人ではドラフト1位の竹田 祐投手(履正社-明治大-三菱重工West)、ドラフト2位の篠木 健太郎投手(木更津総合-法政大)、ドラフト4位の若松 尚輝投手(札幌第一-札幌学院大-高知ファイティングドッグス)の3名が候補となりそうだ。若手の中だと、昨年12先発したコントロール型の石田裕、7先発でキレ型の直球を投げ込む吉野がリードしている。