ソフトバンクでは長らく正捕手を務めた甲斐 拓也楊志館)が巨人にFA移籍。今年は激しい正捕手争いが予想される中、高卒3年目の育成選手・盛島 稜大興南)がA組に抜擢されている。

 盛島は、高校3年夏に4番捕手で甲子園に出場。2022年育成ドラフト14位、12球団ラストとなる126番目の指名でソフトバンクに入団した。奇しくも、九州の高校出身、育成最下位指名など、甲斐と多くの共通点を持つ。

 だが、プロでは小柄な部類の甲斐とは打って変わって、盛島は187センチ、104キロと恵まれた体格を持つ。豪快なスイングが光り、高卒2年目の昨年は三軍・四軍の試合で99試合に出場し、打率.299、4本塁打を記録している。シーズン終盤には二軍に昇格し、3試合で7打数1安打。オフはフェニックスリーグ、台湾ウィンターリーグで経験を重ね、育成3年目にして一軍キャンプに招集された。

 甲斐の支配下まで道のりを振り返ると、高卒2年目に二軍デビュー。高卒3年目は三軍戦で83試合、打率.249、2本塁打を記録したが、二軍では7試合にとどまった。それでも、強肩といったポテンシャルの高さが評価され、高卒3年目のオフに支配下契約を勝ち取った。

 盛島は現時点では二軍で目立つ数字を残せていないが、ポテンシャルを高く評価されている。このキャンプで爪痕を残し、甲斐と同じ高卒3年目での支配下登録を狙いたい。