第97回選抜高校野球大会(センバツ)の出場32校が決まり、球児たちは3月18日の開幕に向けて準備を進めている。大会で注目される球児たちを紹介していきたい。

 2年ぶりのセンバツに挑む常葉大菊川(静岡)の主将は、昨年の秋に驚異の打率をマークした。1番打者の橘木 千空内野手(2年)は、昨年秋の公式戦の打率が.513。静岡県大会では21打数13安打を放ち、打率.619を記録したほどだ。5試合すべてマルチ安打で、2回戦の静岡戦では5打数5安打の固め打ちだった。東海大会では、高熱のため準決勝でベンチを外れるアクシデントに見舞われたが、決勝では適時打をマークするなど、主将としてチームを引っ張った。

 前チームからレギュラー。4番に座り中軸の柱として活躍したが、新チームでは1番に起用され、打撃が開花した。186センチ、87キロと恵まれた体格から、「大型1番打者」としてチームのけん引役も担っている。

 打ち出したら止まらない橘木。「千空」という名前は「ちから」と読む。パワーも兼ね備えたトップバッターが、チームの「チカラ」となってセンバツで暴れる。

 

【橘木の静岡大会、東海大会の成績】

<静岡大会>

2回戦(静岡)5打数5安打0打点

3回戦(湖西)3打数2安打1打点

準々決勝(桐陽)5打数2安打0打点

準決勝(東海大静岡翔洋)4打数2安打0打点

決勝(掛川西)4打数2安打1打点

<東海大会>

準々決勝(中京)5打数4安打1打点

決勝(大垣日大)5打数1安打1打点

(すべて1番一塁手でスタメン)