2024ドラフト2位で東京ヤクルトスワローズに入団したモイセエフ ニキータ外野手(豊川)が二軍キャンプで柵越えを連発し、評価を高めている。SNS上では「一軍で活躍する姿しか見えん!」「ニキータを早く一軍で見たい!」など、ファンから早くも一軍昇格を待ち望む声が多く挙がっている。
モイセエフ自身も、『高校野球ドットコム』が新人合同自主トレ前に行った取材で「少しでも多く1軍の試合に出て、2年目以降につながるシーズンにしたい」と1年目からの一軍出場に意欲を見せていた。
ヤクルトの育成方針では、フィジカル強化、攻守のレベルアップに集中して取り組むため、高卒1年目の選手は二軍で試合に出場し、一軍デビューは基本的にプロ1年目のシーズン終盤以降になるケースが多い。だが、モイセエフはヤクルトの育成方針の例外となり得る存在と言える。
過去のケースを振り返ると、山田 哲人(履正社)は、1年目から二軍で114試合、打率.259、5本塁打とまずまずの成績を残していたが、レギュラーシーズンの一軍出場はなし。入団当時は体重74キロとまだ細身であったことから、フィジカル強化にも取り組む必要があった。
村上 宗隆(九州学院)も1年目から二軍で98試合、打率.288、17本塁打、70打点、16盗塁と圧倒的な結果を残していたが、一軍昇格はシーズン最終盤の9月中旬に。また、村上の場合は、プロ入り時に捕手から三塁へコンバートされており、守備面でも経験を重ねる必要があった。
そのほか、廣岡 大志(智弁学園)、西村 瑠伊斗(京都外大西)などの上位指名の高卒選手も基本的に1年目はファームを主戦場としている。
一方、モイセエフは体重87キロと高校生離れし、一軍選手と遜色ない身体を持ち、フィジカル面での評価も上位指名の一因となった。また、村上のように守備のコンバートもないため、より打撃に専念できる。
二軍の打撃成績次第では、村上や山田といったスター選手より早いタイミングでの一軍デビューも見込めそうだ。まずは二軍で試合出場を重ねることになるが、二軍でどのようなパフォーマンスを見せるか、注目が集まる。
【関連記事】