2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の出場32校が決まった。3月7日の抽選会を経て、3月18日に阪神甲子園球場(兵庫・西宮市)で開幕。13日間(休養日2日を含む)の熱戦が幕を開ける。出場校の昨秋地区大会ベンチ入りメンバーを紹介していく。
天理(奈良)が3年ぶり27度目のセンバツに挑む。過去1回優勝の実績がある名門は、今年のチームも守備力を中心に強さを発揮して、昨年秋は奈良大会で優勝し近畿大会4強を手にした。奈良大会では勝負どころとなった智弁学園戦で終盤の逆転勝ちを収めるなど、強豪らしく競り勝つ伝統も引き継がれている。昨年秋の成績は以下の通り。
<奈良県大会>
2回戦 18-0 奈良高専
3回戦 10-0 法隆寺国際
準々決勝 11-0 大和広陵
準決勝 7-2 智弁学園
決勝 11-1 奈良
<近畿大会>
1回戦 5-1 和歌山東(和歌山2位)
準々決勝 4-1 滋賀短大付(滋賀2位)
準決勝 3-11 東洋大姫路(兵庫1位)
【投手陣】
近畿大会は下坊 大陸投手(2年)と伊藤 達也内野手(2年)のリレーで2勝を挙げて4強入りしている。下坊はともに先発し、和歌山東戦では9回途中まで3安打1失点と好投した。三塁手と兼任の伊藤は、ともに2番手で登板し、2試合6.1回を無失点。滋賀短大付戦では4回からのロングリリーフとなったが、6回を無安打無失点の好投を見せ、相手に反撃のきっかけすら与えなかった。
【打撃陣】
2番の永末 峻也外野手(2年)のバットが好調だった。近畿大会準々決勝の滋賀短大付戦では、ダメ押しとなる7回の2点をたたき出すなど、勝利に大きく貢献。3試合で3四球を選ぶなど、つなぎ役も果たし、打率も7打数3安打、.429の打率をマークした。下位打線ながら下坊も10打数3安打の打率3割。4番・冨田 祥太郎内野手(2年)は打率こそ3割に満たなかったが、3試合すべてで安打を放った。
攻撃陣の打率は高い方ではないが、足を使った攻撃で得点を重ねてきた。投手ながら下坊が近畿大会で2盗塁をマークするなど、走塁の意識が高いチームに仕上がっている。名門の強さをセンバツの舞台でも存分に見せてくれるに違いない。