関東地区大学準硬式野球連盟は9日、主将や主務、さらにはマネジャーなどが参加して研修会を開催。来るシーズンに向けて、関東地区のほぼ全校が顔合わせをした。
今年は65校、計300人弱の学生たちが参加。関係者からも「大学準硬式のなかでも最大規模のイベントかもしれない」という今回の研修会。オリンピアンをはじめ、12年間で約2万人の方々へ交流をしてきた上田大介さんによる研修。さらには企業研修会として、株式会社三機サービスをはじめとした4社による説明会。企業様との交流も兼ねたBaseball5体験会などが行われた。
例年であれば、簡単な研修で終わることが多かったそうだが、学生委員長である埼玉大・山中達也いわく、「企業の方々と直接コミュニケーションが取れる貴重な場としてやることにしました」と語る。
というのも、元々、大学準硬式は就職支援がしっかりしている。実際に連盟として定期的にガイダンスなどを設けて、選手たちをサポートしている。準硬式の魅力の1つである。
今回もその一環というわけだが、こういった企画に初参加だった神奈川大の主将・田邊隼人捕手(開志学園出身)は、非常に充実の時間を送れたようだ。
「就活に強いということだけは分かっていたんですが、今回参加してみて準硬式がいかに野球だけをやるのではなく、企業のサポートが厚かったり、話を聞かせてもらったり。また他競技の経験もできるというのは、凄くいい経験でした」
春から3年生に進級するという田邊。就活はまだ少し先だが、来る日に向けては、いい時間だったのだろう。
また就活真っただ中の選手にとっても、大きな経験になった。
「いろんな方と話す機会はそう多くないので、こういった場は今後に生きていくと思います。企業の方々の話を聞いても、今やっていることと共通している部分もあれば、そうではない部分もある。そういった観点でも、いい経験になっています」(日本大主将・小川 慶人内野手)
山中学生委員長も、「各チーム同士で繋がりを作るとともに、刺激を与えあう意味でも実施した」という今回の研修会。日本大・小川のコメント、そしてどの研修でも選手たちが真剣なまなざしで聞いている様子から考えても、その意図は十分参加者たちに伝わっただろう。
3月から準硬式は公式戦が始まるが、世間一般では就職活動が本格化するシーズン。準硬式の選手たちがグラウンドはもちろん、就活の場でも活躍してくれるだろう。連盟としての取り組み、そして選手たちの姿勢を見れば、期待せずにはいられなかった。