現在、中日の若きエースとして不動の地位を築いている髙橋 宏斗投手(中日)。23年春のWBCでも好投するなど、既に日本を代表する投手に成長している。
そんな高橋が在籍した当時の中京大中京は「史上最強チーム」の一つと呼ばれている。同校初の明治神宮大会制覇を成し遂げ、公式戦無傷の28連勝。新型コロナウイルスの影響で甲子園出場は叶わなかったが、優勝候補の一翼を担っていた。
それから4年、最強チームの面々はさまざまな場所で活躍している。
エースの高橋は、いまや球界を代表する投手に。昨年はキャリアハイとなる12勝4敗、防御率1.38と圧巻の成績で最優秀防御率のタイトルを獲得し、同オフに球団史上最年少での年俸1億到達を達成している。
髙橋同様高卒でプロ志望届を提出し、巨人から3位指名を受けたのが中山 礼都内野手(巨人)だ。高校時代は1年時からベンチ入りを経験し、三拍子揃った遊撃手として注目されていた。プロ入り後は非凡な打撃センスに磨きをかけると、昨年のクライマックスシリーズファイナルステージ第5戦では公式戦初本塁打を記録し、着実に成長した姿を見せていた。今春のキャンプでもフリー打撃で快音を響かせ、巨人の強力内野手陣に割って入る活躍が期待される。
大学進学組では中京大中京時代に主将を務めた印出 太一捕手(早稲田大)が、大学日本代表の正捕手を務めるまでに成長を遂げた。六大学でも2年時秋、4年時春、秋と3度のベストナイン、最終学年は連覇に導くなど実績も十分だったがドラフトでは指名漏れとなった。
また、「1番・センター」として活躍した西村 友哉内野手(法政大)は、2年時秋の愛知大会で7本塁打のパンチ力に9盗塁を記録した脚力を武器に躍動した。大学3年時秋のリーグ戦では規定打席に到達し、打率.302の好成績を残した。ともに卒業後は社会人の強豪へと進み、さらなる飛躍が期待される。
一方、明治神宮大会決勝にも先発した松島 元希投手(明治大)は、一般就職することが決まった。最速147キロの直球で注目され、髙橋と左右の2枚看板として期待されたが大学ではリーグ戦2登板に終わっていた。
高校卒業から4年が経ち、同世代は春から新社会人に。様々な場所で活躍する姿を今後も見届けたい。
【2020年・中京大中京の主なメンバー】
髙橋 宏斗
印出 太一
吉田 周平
中嶌 優
村上 遼雅
中山 礼都
南谷 雅貴
西村 友哉
前田 識人
松島 元希
杉浦 文哉