2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の出場32校が決まった。3月7日の抽選会を経て、3月18日に阪神甲子園球場(兵庫・西宮市)で開幕。13日間(休養日2日を含む)の熱戦が幕を開ける。出場校の昨秋地区大会ベンチ入りメンバーを紹介していく。
2022年、野球部創部のエナジックスポーツ(沖縄)が、昨年秋の沖縄大会で準優勝し、九州大会でも準優勝。春夏通じて甲子園初出場の栄冠を手にした。全国でも増えている通信制高校サポート校。沖縄で生まれたエナジックスポーツは、昨年春の沖縄大会で優勝するなど、ここ3季連続で県決勝に進む強豪へと成長した。昨年秋の成績は以下の通り。
<沖縄県大会>
2回戦 6-0 八重山
3回戦 5-2 KBC
準々決勝 3-0 八重山商工
準決勝 4-1 ウェルネス沖縄
決勝 5-8 沖縄尚学
<九州大会>
1回戦 2-1 神村学園(鹿児島1位)
準々決勝 9-2 壱岐(長崎2位)
準決勝 4-2 柳ケ浦(大分2位)
決勝 2-6 沖縄尚学(沖縄1位)
【投手陣】
九州大会4試合すべてに先発した左腕エースの久高 颯投手(2年)が大黒柱。特に、全国でも強豪の神村学園(鹿児島)との初戦で1失点完投勝利の快投を見せ、強力打線をわずか3安打に抑えきった。準決勝でも6安打2失点(自責1)の完投勝利。センバツ出場の立役者となった。最速は142キロで、変化球もカットボール、ツーシームなどの習得を目指すなど幅広い。その他、外野手との兼任の福本 琉依投手(2年)、143キロの最速を誇る津嘉山 清喜郎投手(2年)も、九州大会で登板を経験した。
【打撃陣】
打っても8番・久高と7番・福本が、ともに打率5割超えをマークした。久高はチームトップの4打点を挙げている。福本は、4番の富盛 恭太外野手(1年)とともに、チームトップタイの6安打をマーク。九州大会では、スタメンで起用された9人中、8人が打点を挙げるなど、どこからでも得点できる打線だった。1番を務めるイーマン 琉海内野手(2年)は、打率こそ1割台だったが、6四球を選ぶなど出塁を果たし、チームが掲げるノーサイン野球のけん引役となった。
2021年開校と、今センバツ出場校中、もっとも「若い」学校でもある。沖縄で新たな風を吹かせてきたエナジックスポーツが、聖地でも新たな風を吹かせることに期待したい。