キャンプインから2週間が経過し、各チームで離脱者が出始めている。ソフトバンクでは昨年9勝を挙げたスチュワート・ジュニアが左腹直筋を痛め、リハビリ組に回った。開幕ローテ入りに内定していたが、不透明な状況となっている。
先発陣では有原 航平(広陵‐早稲田大)、モイネロ、大関 友久(土浦湖北‐仙台大)がすでに開幕ローテに内定。上沢 直之(専大松戸)もローテ入りが有力視されており、離脱したスチュワートの枠を含め、残り2枠の争いとなりそうだ。
東浜 巨(沖縄尚学‐亜細亜大)、大津 亮介(九産大九州‐帝京大‐日本製鉄鹿島)などの実績組、前田 悠伍(大阪桐蔭)や前田 純(中部商‐日本文理大)の若手が候補に挙がる。熾烈な争いだが、中でも大卒3年目を迎える松本 晴(樟南‐亜細亜大)が昨年の終盤から評価を高め、ローテ入りに名乗りをあげている。
松本 晴は2022年ドラフト5位で入団した左腕。大学時代は最速146キロだったが、昨年は最速153キロを計測するなど、急成長を遂げた。8月にプロ初勝利を挙げると、5試合、2勝1敗、防御率2.81、奪三振率9.56の好成績。特にノビのある真っ直ぐは今永 昇太(カブス)を彷彿とさせ、直球の被打率は.138と驚異的な数字を残した。制球力も高く、直球以外にもスライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボールと多彩な変化球を投げ分ける。
ライブBPで早くも最速149キロを計測し、打者8人を1安打に抑えるなど、順調な滑り出しを見せている。巡ってきたチャンスを活かし、開幕ローテ入りに期待がかかる。また、プロ入り2年間で22.1イニングと新人王の資格を持っており、隠れ新人王候補としても注目が集まる。