「名選手への登竜門」をくぐったのは誰だ!? 台湾WLで活躍したトッププロスペクトたち<2>を読む

NPBレッド選手名簿

 2月1日から行われたプロ野球キャンプも、紅白戦、練習試合が始まり、若手選手の生き残りをかけたサバイバルが行われている。

 ブレイクをかける若手選手たちのなかで注目したいのが、昨年の冬に台湾で行われたアジアウインターリーグに参加したい選手たちだ。

 かつては現在レッドソックスでプレーする吉田 正尚外野手(敦賀気比-オリックス-レッドソックス)や村上 宗隆(九州学院-ヤクルト)といったドラフト1位入団の超有望株が、評判通りの大活躍したことが知られている。

 だが実は甲斐 拓也捕手(楊志館-ソフトバンク/現巨人)や平良 拳太郎(北山-巨人/現DeNA)に松木平 優太投手(精華-中日)といった育成を含めたドラフト下位指名選手たちも同大会に参加。吉田、村上のような大活躍とはいかなかったが、その後の飛躍に繋げていた。

 そこで昨年のアジアウインターリーグに参加し結果を残した選手を振り返ってみたい。まずはソフトバンク、中日、阪神、DeNAの選手で構成されたNPBレッドから。

 まずは二刀流での活躍が期待される武田 陸玖投手(山形中央-DeNA)だ。投手としては4試合の登板で無失点。すべて中継ぎで4回を投げ奪った三振は8個とイニング数を大きく上回った。打者としても打率.313(32-10)と存在感を見せた。現在は左肘の炎症でリハビリ班だが、投打ともに2年目の飛躍が期待される。

 ドラフト2位入団の椎葉 剛投手(島原中央-ミキハウス-徳島インディゴソックス-阪神)も結果を残した。シーズンでは主に中継ぎを務めていたが、台湾では先発で3試合の登板。16回2/3を投げ防御率2.16。奪った三振もイニング数とほぼ同じ16個。いずれの試合でも5回以上を投げた点も見逃せない。キャンプインしてからは苦しい投球が続いているが、浮上が期待される。

 同じく阪神では福島 圭音外野手(聖望学園-白鴎大-阪神)もチームトップの17安打を放ち打率.298(57-17)、1本塁打、9盗塁(盗塁王)と躍動した。打撃フォームが近本 光司(-関西学院大-大阪ガス-阪神)にも酷似している点でも話題を呼んだ。今春のキャンプでは二軍スタートとなったが、春季大会でもバットコントロールの良さ、快足ぶりを示しており、早期支配下登録を目指している。

 その他では大泉 周也外野手(山形中央-日本製鉄鹿島-福島レッドホープス-ソフトバンク)が、本塁打1本を含む6長打で長打率.479とパワーを見せた。尾田 剛樹(高野山-大阪観光大-栃木ゴールデンブレーブス-中日)も自慢の足による6盗塁だけでなく、打率.302(43-13)と打撃でもアピールしている。

 各選手ともにアジアウインターリーグの成果を春季キャンプで見せ、今季の飛躍につなげてほしい。

<NPBレッド選手名簿>

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