3年連続の最下位から浮上を目指す中日ドラゴンズでは、二遊間のレギュラー争いが激化している。
遊撃は昨年109試合、打率.275を記録し、遊撃手リーグトップの守備率.988をマークした村松 開人(24歳)が筆頭候補となっていたが、キャンプでは昨年17試合に終わった土田 龍空(22歳)が猛アピール。土田は打撃で苦しむシーズンが続いていたが、8日の紅白戦では本塁打を含む2安打3出塁、11日の練習試合でも安打を放つなど、打撃で結果を残している。守備はもともと球界トップクラスと高い評価を得ており、打撃の改善が見込まれれば、レギュラー奪取の可能性も十分にあり得る。
二塁は昨年112試合に出場した田中 幹也(24歳)に加え、三塁から再コンバートとなった福永 裕基(28歳)が争う。守備力の田中VS打撃力の福永の構図となりそうだ。
二塁、遊撃ともにハイレベルな争いが予想され、固定して戦うのか、併用して戦うのか、井上 一樹新監督の起用法にも注目が集まる。特に村松は二塁もできるため、右投手が相手先発の場合は二塁・村松、遊撃・土田と左打者を並べる起用も選択肢になりそうだ。
そのほかにも、昨年の開幕ショートを任されたクリスチャン・ロドリゲス(22歳)、樋口 正修(26歳)、辻本 倫太郎(23歳)、津田 啓史(22歳)ら若手選手も控える。
年齢も近く、長期的に見ても二遊間の起用は良い意味で頭を悩ませることになりそうだ。立浪政権時は二遊間を課題に掲げ、ドラフトで多くの選手を指名してきたが、井上政権となり、二遊間が嬉しい悲鳴になっている。