2年連続Bクラスに沈むヤクルトは先発の防御率12球団ワーストの4.04。大きな課題を抱えている。さらにオフには120イニング以上投げたミゲル・ヤフーレとサイスニードが退団した。
先発候補として昨年メジャー登板28試合のピーター・ランバート、同54試合のペドロ・アビラを獲得したが、ランバートはコンディション不良で調整が遅れ、アビラは3月上旬の来日見込みで開幕は不透明な状況だ。ドラフト1位ルーキー・中村 優斗(諫早農‐愛知工業大)はコンディション不良で二軍キャンプスタートに。また、奥川 恭伸(星稜)も下半身のコンディション不良で長期離脱が濃厚となっている。
小川 泰弘(成章‐創価大)、石川 雅規(秋田商‐青山学院大)、高梨 裕稔(土気‐山梨学院大)といった実績組もいるが、長らく苦しむ先発問題を解決するには、やはり20代の日本人投手の台頭が不可欠と言える。
エース格の活躍が期待される97年生まれコンビ
先発の柱となってほしいのが、吉村 貢司郎(日大豊山‐国学院大‐東芝)、高橋 奎二(龍谷大平安)の2投手だ。
吉村は昨年23試合(138.1回)を投げて、9勝8敗、防御率3.19を記録した。夏場に状態を落としたが、9、10月には月間MVPを獲得。シーズンを通して調子を維持できれば、2桁勝利は見えてきそうだ。
高橋は昨年21試合(115.2回)、8勝9敗、防御率3.58。QS率60%はチームトップと及第点の数字を残している。試合ごとの調子の不安定さが目立つが、ハマった時のボールは一級品。吉村同様にシーズンを通して状態を維持できるかがポイントになりそうだ。
吉村と高橋はいずれも1997年生まれの27歳。左右のエースへ成長したい。