<薩摩おいどんリーグ:中央大6-5パナソニック> 22日◇リーグ戦◇ ビーラインスポーツパーク姶良球場

 22日から開催された薩摩おいどんリーグのピックアップゲームとして、東都一部の中央大が社会人の強豪・パナソニックを6対5で破る試合となった。試合内容だけではなく、応援風景についても触れたい。

 一塁側のパナソニックは加治木、三塁側の中央大は龍桜、地元・姶良市の高校生が、全国的に寒波に見舞われ、高台にある姶良球場も寒風が終始吹きすさぶ中、熱烈な応援を繰り広げた。

 一塁側では加治木の吹奏楽部に加えて、野球部員がパナソニックのゲームシャツを着て「即席応援団」になった。元々は観戦してトップアマチュアの野球を勉強するつもりだったが、吹奏楽部が応援演奏をするということで、応援団の「役割」を野球部が買って出た。

「吹奏楽部と一緒に応援するのは初めて。とても楽しかった」とマネジャーの鬼塚真穂さん(2年)。日頃は「応援される側」にいる分、スタンドで一緒に応援できるのが新鮮だった。

 野球の観察も怠っていない。外野手の前和真(2年)は「ボールの伸びがすごかった」と外野手のキャッチボールからじっくり見ていた。特に注目していたのは打席に入る前の「ルーティーン」。重いバットを振ったり、ゆっくりと投手のタイミングをとるなど、選手1人1人で違いがある。「良いと思うのを自分も取り入れたい」と「収穫」を話していた。

 龍桜高の吹奏楽部は昨年に続く、2度目の応援演奏になる。「自分たちの応援でヒットが出て、みんなで盛り上がったのが楽しかった」と部長の神宮愛里咲さん(2年)。学校に野球部はなく、吹奏楽部は日頃、室内で自分たちの演奏の巧拙を磨くのが活動だが、屋外で他の誰かのために演奏し、それが結果になって出る。日頃の演奏とは一味違った楽しみが味わえた。