2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は3月8日の抽選会を経て、3月18日に阪神甲子園球場(兵庫・西宮市)で開幕する。春の訪れを告げる大会で、花を咲かせる期待の選手を紹介していきたい。今回は捕手を特集する。
今大会は「打てる捕手」が多い。昨年の公式戦では、小堀 弘晴捕手(2年=健大高崎)が打率.484、山中 晴翔捕手(2年=早稲田実)が打率.476を誇り、本塁打も1本マークした。その他、打率4割を超えたのは石井 翔太捕手(2年=天理)、大窪 玲輝捕手(2年=滋賀短大付)、惣郷 峻吏捕手(2年=米子松蔭)、岩本 篤弥捕手(2年=壱岐)と、打撃も「ウリ」にしている。惣郷は投手も兼任。岩本は打っては2番打者として9盗塁を記録するなど、「走れる捕手」でもある。
山中のほかに、本塁打をマークしているのは、山下 航輝捕手(2年=西日本短大付)、川邉 謙信捕手(2年=市和歌山)、小林 拓斗捕手(2年=敦賀気比)。山下は昨年夏の福岡大会でも甲子園に導く本塁打を放ち、昨秋は2本のアーチを放つなど長打力を誇る。小林は明治神宮大会で1発をマークしている。
1年生捕手は4人。なかでも山田 凜虎捕手(1年=智弁和歌山)は5番に座り打率も.409を記録。明徳義塾の正捕手、里山 楓馬捕手(1年)は、昨年夏甲子園からマスクをかぶるなど、馬淵監督の信頼も厚い。
西河 遥人捕手(2年=大垣日大)は強肩、インサイドワークに定評があり、プロも注目している。昨年秋の明治神宮大会を導いた駒橋 優樹捕手(2年=横浜)、創部3年でセンバツ出場を導いた山城 幹大捕手(2年=エナジックスポーツ)のリードにも注目される。
昨年秋に主に4番を任されたのは6人もいた。山梨学院の横山、早稲田実の山中、大垣日大の西河、敦賀気比の小林、滋賀短大付の大窪、横浜清陵の高山 大馳捕手(2年)。横山は秋は一塁を守っていたが、本職の捕手に戻る可能性が高くなっている。
守りの要とも言われる捕手だが、今大会は打力を含め、さまざまな才能もある捕手がズラリ。将来楽しみな捕手が誕生する予感がする。