愛媛県高野連は2月24日、愛媛県松山市のにぎたつ会館で加盟各校の責任教師を集めた理事会を開催。同時に春季愛媛県大会の組み合わせ抽選会を行った。

 その中で、春季愛媛県大会に関しては今年度から大きな変更点が発表された。昨年度まで同大会は東予・中予・南予地区に分かれて16強を決める地区予選を行い、その後、休養日1日を挟んで1・2回戦、準決勝・決勝戦を連戦で行うことが通例となっていたが、今年度からは地区予選を廃止。夏の愛媛県大会と同じく地区のくくりを設けず1回戦から県大会を開催する大会方式となる。

 この変更理由について愛媛県高野連・松浦 彰浩理事長は「特に中予地区はこの時期に球場の確保が難しく、地区予選が後ろ倒しになってしまう傾向がある。昨年は決勝戦を前に松山商の林 颯太投手(現:愛媛マンダリンパイレーツ)の投球数が1週間で500球の規定に迫る状況が生じてしまった。現場からも要望があった選手の健康を守る意味でも日程に余裕を持たせたいのが1点。もう1点はこれまで県大会16校の出場枠は地区別の参加校の割合によって決めていたが、地区によって実力に差が生じている現状があった。そこを是正したい狙いがあります」と説明している。

 組み合わせ抽選会では、優勝した新田を筆頭に昨秋県大会8強に入った学校の責任教師が先にシード枠の抽選を行い、残りの連合4チームを含む、38チーム46校の責任教師がくじを引いた。序盤から地区の垣根を超えた好カードが続々と決定した。

 特にドラフト注目の最速143キロ左腕・宇佐美 球児投手(2年)が主将の西条新居浜東の勝者は、昨秋県大会準優勝で最速144キロ右腕・小林 甲明投手(2年)擁する松山商と対戦する。夏の覇権を占う上でも、注目の一戦となるだろう。

 決勝戦は4月1日。決勝戦に進出した2校は4月26日、27日、5月3日に香川県内で開催される春季四国地区野球大会の出場権を得ることになっている。