2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は3月7日の抽選会を経て、3月18日に阪神甲子園球場(兵庫・西宮市)で開幕する。春の訪れを告げる大会で、花を咲かせる期待の選手を紹介していきたい。今回は二塁手を特集する。

 昨年の秋は、1番打者で起用されてきた二塁手が多い。渡邊 拓雲(2年=東洋大姫路)は1番で主将。1年秋からレギュラーで、トップバッターを務めてきた。昨年秋の近畿大会優勝の立役者でもあり、センバツでもリーダーシップを発揮して打線を引っ張る。

 打率を残したのは、比嘉 大登(2年=沖縄尚学)。昨年秋の公式戦で32打数17安打、打率.531の驚異的数字をマークした。3番打者としてチームトップタイの9打点も挙げた。九州大会では決勝以外の3試合で3安打猛打賞の活躍。大会での打率は.733をたたき出している。センバツでの打席からは目が離せない。山﨑 智貴(1年=大垣日大)は2番打者として打率.432をマーク。佐藤 大加良(2年=常葉大菊川)も打率.444で、チームトップの12打点を挙げた。

 俊足を武器にしている選手も多い。エナジックスポーツの1番・イーマン 琉海(2年)は打率.433の打力と、50メートル6秒0の俊足が武器。チームの方針である「ノーサイン野球」の申し子でもある。

 奥村 凌大(2年=横浜)はチームトップの13打点に加え、6盗塁もチームトップタイ。「俊足3番打者」として、明治神宮大会優勝にも大きく貢献した。昨年秋は背番号14だった山﨑 力(2年=花巻東)と、北川 蓮(1年=日本航空石川)は、1番打者として、ともに6盗塁を決め、俊足ぶりをアピールしている。

 二塁手の華でもあるが、「守備の男」と言っていいのは西村 銀士(2年=広島商)。安定した守備が魅力で、守り重視の「広商野球」の象徴的存在でもある。昨年秋の公式戦でも華麗な守備を幾度となく披露。明治神宮大会では観客から拍手がわくプレーを連発した。遊撃手もこなすユーティリティープレーヤーで、センバツでは西村の守備に大注目だ。

 トップバッターで足もある二塁手が多く、攻守にわたりセンバツを盛り上げてくれることを期待する。

25年センバツで二塁手として出場が予想される選手

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