<薩摩おいどんリーグ:パナソニック2-1慶応義塾大> 25日◇リーグ戦◇ 平和リース球場

パナソニック2年目の強打の捕手・宮崎 恭介(国学院久我山-慶応義塾大)にとっては母校との対戦だった。慶応大時代は大学日本代表にも選出され、23年の明治神宮大会でも本塁打を打つなどして、優勝に貢献した。

 おいどんリーグは慶応義塾大の時から出場しており、宮崎の新シーズンは3年続けておいどんリーグからのスタートとなっている。今年は初戦の中央大戦に8番・捕手で出場しており、初打席で3ラン本塁打を放って、慶応大時代に侍ジャパンにも選ばれた大砲の片鱗を見せている。母校の対戦は「成長した姿を見せる」意気込みで5番・捕手でのスタメン出場だった。

 2回の初打席。マウンドで対するのは「後輩」でエースの外丸 東眞(前橋育英)。初球、内角の136キロの直球を思い切り空振りしたが、2球目の球速を抜いたスライダーの軌道にしっかりとバットを合わせて左前に運んだ。

 かつてマスクをかぶってボールを受けたことがあり「直球で内角を突いて、スライダーでタイミングを外すのは彼の得意なパターン」と読みが的中した。

 ただし2、3、4打席はいずれも凡退。小川琳太郎(小松)、小暮瞬哉(小山台)、松井喜一(慶応)、それぞれ別の投手と対戦して打ち取られた。「成長しているのは自分だけでなく、後輩たちもだった」と苦笑した。

 8回には送りバントを失敗しており「バントは苦手だけど、こういうこともチームの勝利のためにはできるようにならないと」と今後の課題になった。

 ルーキーイヤーの昨年は「右も左も分からず、小さく縮こまってしまった」と不本意な1年だった。チームも都市対抗、日本選手権出場を逃し、責任を感じている。「今年は全国制覇を目指し、とにかく勝ち続ける。そのために自分がチームのためにできることは何か、自分から積極的に動いていきたい」と捲土重来のシーズンにすることを誓っていた。