3月18日に開幕する第97回選抜高等学校野球大会の組み合わせが決まった。大会の見どころ、優勝候補、ヒーロー候補などを5人の記者が語り合った。

今大会のトーナメント表

優勝候補本命は3校!

——まずは優勝候補をあげてもらいましょう。

河嶋宗一(編集部主筆):連覇を狙う健大高崎を推したいですね。理由はエース・石垣 元気投手(3年)の成長です。2月に投球練習を見たところ、昨年よりも球質、変化球ともに進化していました。髙橋 宏斗(中日)の高校時代と比べても遜色ないストレートでしたよ。今大会はスーパーエースとして活躍してくれるのではないでしょうか。また左腕・下重 賢慎投手(3年)の存在も大きい。石垣が不調でも、下重がカバーしてくれるでしょう。また、秋のチーム打率.390、6本塁打は32校中でNo.1。その打線も一冬を越えてかなりパワーアップしています。右打者、左打者ともに強打者が揃い、相手投手の左右関係なく打ち崩せるでしょう。

馬場遼(ライター):私も健大高崎と予想します。石垣投手と下重投手を中心に、十分5試合を戦い抜けるでしょう。攻撃力も秋の公式戦9試合で69得点と高いものがあります。加藤 大成内野手(3年)と石田 雄星外野手(2年)の1、2番コンビは足が使える選手。中軸打者も高い打撃力があり、総合力の高さでは全国トップクラス。正捕手の小堀 弘晴捕手(3年)が上手くゲームをコントロールできれば、連覇が見えてくるはずです。

浦田由紀夫(編集部):私は、ずばり横浜奥村 頼人投手(3年)と、織田 翔希投手(2年)の投手陣が強力です。2人とも完投能力があり、試合を任せることができる。リーダーシップがとれる阿部 葉太外野手(2年)の存在も大きく、1番打者として打線を引っ張るでしょう。昨秋は満足のいく結果ではありませんでしたが、センバツの大舞台で実力を発揮するとみています。

塩澤風太(編集部):私も横浜が本命です。織田、奥村の二枚看板は強力で、打ち崩すのは至難の業です。守備力もピカイチで、接戦を勝ち上がった秋と同様の戦いを見せてくれるはず。一方の打線は秋こそ苦しみましたが、主将の阿部 葉太外野手(3年)を中心に、一冬越えてどのくらい成長しているのか見ものです。

大島裕史(ライター):長年明治神宮野球大会を観てきましたが、昨年の横浜-東洋大姫路の一戦は、過去に類をみないレベルの高さでした。この両校が2強だと思う。神宮大会では横浜が勝ちましたたが、センバツでは、東洋大姫路を本命に推したい。甲子園の戦いを熟知した岡田龍生監督の存在が大きい。投手も阪下 漣(3年)だけでなく、控えの左腕・末永 晄大(3年)も実戦向き。横浜健大高崎明徳義塾と決勝まで当たらないのも好材料。横浜ももちろん特Aの戦力であることは確かです。

ダークホースの6校

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