センバツ優勝のためは選手同士の競争が必要
秋は見村 昊成(2年)、木村 颯太(2年)の左の強打者に明治神宮大会で本塁打を放った高畑知季(2年)がクリーンナップを務めた。下位を打つことが多かった白鳥 翔哉真(2年)や渡邊 裕太(1年)も十分に中軸を打つ力はある。背番号2ケタの選手にも実力のある選手は多くおり、レギュラー争いは熾烈を極めそうだ。センバツで勝ち進むためにはレギュラーの入替えは必須だと岡田監督は考えている。
「同じようなメンバーになるということは、伸びてきている新戦力が出てきていないということ。僕の履正社の経験からしても、センバツに8回行った中でも秋とセンバツでメンバーが一緒ということは1回もなかったと思うんですよ。だから、それがその冬の成長の度合いなんかなという風には僕はずっと思っていたので、秋終わった段階でも『どんどんお互い競争して』とは言っています。どこまで競争できてんのかなという感じはありますけどね」
取材日でもはつらつとして練習が行われた
東洋大姫路のセンバツでの最高成績は4強。岡田監督が高校3年生の春も甲子園に出場したが、準決勝で牛島和彦、香川伸行のバッテリーを擁する浪商(現・大体大浪商)に敗れた。
岡田監督が履正社で監督をしていた時に夏の甲子園と明治神宮大会で優勝の経験はあるが、センバツの最高成績は14年と17年の準優勝。指揮官自身も3つ目のタイトルを本気で狙っている。
「僕自身もセンバツでは優勝できていないので、優勝したい。高校としても過去最高のベスト4以上の結果を残したい。『とにかく優勝を目指してやろう』ということで、常に子どもらにも話しています。地域の方々にも熱い思いで応援して頂いているので、何とかそのご期待に添えるように、もうなんとか頑張りたいと思っています」
選手たちも優勝を目標に掲げているが、「1試合1試合丁寧に慎重に集中して戦っていきたいと思っています」(渡邊拓)と冷静に目の前の戦いを見据えている。充実の秋、鍛錬の冬を経て、躍進の春へ。東洋大姫路が甲子園で強さを見せつける。