18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の組み合わせが決まった。開幕を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。第1回は開幕戦。

 第1日第1試合 柳ケ浦(大分)-二松学舎大付(東京)

 20年ぶりのセンバツとなった柳ケ浦。35年ぶりの「春1勝」を目指すカギは、投手陣が握っている。昨秋、エースとして活躍した2年生左腕・宮城 介投手は、主に先発として試合を作り、チームを勝利に導いてきた。直球は130キロ台ながら、スライダー、フォークボールなどを駆使し、防御率0.42を残す好投を見せた。

 さらに、宮原 太駕投手(3年)が1.11、外野手と併用の左腕・杉本 羽輝外野手(3年)も1.33の防御率を誇った。昨年秋の大分大会、九州大会とすべて継投で勝ち上がって、チーム防御率は0.95。明徳義塾(高知)健大高崎(群馬)と並んで今大会中、6位タイと、投手陣の層の厚さは大会上位に入る。

 対する二松学舎大付の打線は、昨秋公式戦のチーム打率.389を誇り、今出場32校中2位につけている。1番の入山 唯斗内野手(3年)、3番の宮本 修佑外野手(3年)が中心で、ともに打率4割を超えるハイアベレージを残した。特に1番・入山は、本塁打を放ち、昨秋チームトップの5盗塁をマークするなど、まさに打線のけん引役だ。

 右打者の二松学舎大付の入山が、柳ケ浦の宮城と杉本の両左腕をどう攻略するのか。この対決の結果が勝敗の行方を左右すると言っても過言ではない。

柳ケ浦の主な投手の昨秋公式戦成績】

宮城 介※ 6試合21.2回9奪三振1失点 防御率0.42

杉本 羽輝※ 9試合27回23奪三振5失点(自責4) 防御率1.33

宮原 太駕 9試合32.1回20奪三振6失点(自責4) 防御率1.11

(※は左腕)

二松学舎大付の主な打者の昨秋公式戦成績】

1番・入山 唯斗 9試合38打数17安打5打点1本塁打5盗塁 打率.447

3番・宮本 修佑 9試合30打数13安打5打点0本塁打4盗塁 打率.433