18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の組み合わせが決まった。開幕を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。

 第1日第2試合 花巻東(岩手)-米子松蔭(鳥取)

 昨年夏に続く2季連続甲子園出場の花巻東に対して、33年ぶり2度目の出場となる米子松蔭が挑む構図か。センバツ準優勝の実績がある花巻東だけに、序盤から試合の主導権を握る展開になれば、一方的な展開となる可能性はぬぐえない。

 米子松蔭としては相手打線をいかに抑えるか。ここが一番のカギになる。昨秋公式戦で7試合に登板し2完封を含む4完投と活躍したのは、158センチの新里 希夢投手(2年)。中国大会初戦から準決勝まで3試合連続完投と、小柄ながら頼れるタフな右腕としてチームに君臨している。コーナーワークと緩急をつけた投球が生命線だけに、いかに打ち損じさせるかが大事になるだろう。

 花巻東には、昨年夏の甲子園出場者が5人いる。高橋 蓮太郎捕手(3年)は一塁手として6番、新田 光志朗内野手(3年)は3番、古城 大翔内野手(2年)は4番、森下 祐帆内野手(3年)は7番打者として、それぞれ甲子園でスタメン出場した。千葉 琉晟外野手(3年)は代打で出場している。ここにきて元巨人の選手だった父を持つ、不動の4番・古城が故障気味という情報もあるだけに、旧チームから3番に座る新田のバットがカギを握りそう。

 花巻東の打線では、昨年秋の公式戦で規定打席に達している左打者はこの新田のみ。右打者が多く、米子松蔭の軟投派右腕・新里にしてみれば、自分の術中にはめる投球をしたいところだろう。果たしてその作戦がはまるのか。

 米子松蔭の小柄右腕が、メジャー・ドジャースで活躍する大谷 翔平の母校を相手に、どんなピッチングをするのか。158センチの右腕から目が離せない。

花巻東の主な打者の昨秋公式戦成績】

高橋 蓮太郎 8試合23打数8安打0本塁打2打点 打率.348

新田 光志朗 8試合27打数9安打1本塁打6打点 打率.333

古城 大翔 7試合26打数7安打1本塁打8打点 打率.269

森下 祐帆 8試合24打数5安打0本塁打5打点 打率.208

千葉 琉晟 3試合6打数0安打0本塁打0打点 打率.000

【米子松蔭の主な投手の昨秋公式戦成績】

新里 希夢 7試合51.1回21奪三振17失点(自責15) 防御率2.63

佐谷 知輝 3試合8回5奪三振0失点 防御率0.00