18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の組み合わせが決まった。開幕を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。

 第1日第3試合 健大高崎(群馬)-明徳義塾(高知)

 大会連覇を狙う健大高崎が、昨年国民スポーツ大会優勝の明徳義塾と、初戦から対戦することになった。今や、常に全国トップレベルのチームを作り上げ、優勝候補に名前が挙がるチーム。もったいないことに初戦から対戦することになり、初日から大会を盛り上げてくれそうだ。

 注目点として避けて通れないのは、明徳義塾の絶対的エース、左腕の池崎 安侍朗投手(3年)と、出場校の昨秋公式戦1位のチーム打率を誇る健大高崎打線の対戦。この結果が、ほとんど勝敗に結びつくといっても過言ではないだろう。

 特に、健大高崎の3番・秋山 潤琉内野手(3年)との勝負から、目が離せない。秋山は昨秋の公式戦で3本塁打。これは大会参加選手中、トップの数字である。さらに打率は.462を残し、9試合で12打点を稼いでいる。まさに大会No.1スラッガーと言っていい。この右打者を左腕・池崎がどう抑えるか。

 秋山は昨秋関東大会で、注目左腕と対戦している。1回戦では、昨年夏の甲子園で智弁和歌山(和歌山)相手に好投した、霞ケ浦(茨城)の市村 才樹投手(3年)から2安打。準々決勝の佐野日大(栃木)戦では、プロも注目する146キロ左腕・洲永 俊輔投手(3年)に、本塁打を含む3安打を浴びせた。

 しかし、準決勝の千葉黎明(千葉)戦では、190センチの先発・飯高 聖也投手(2年)と、米良 康太投手(3年)の両左腕には3打数無安打。決勝の横浜(神奈川)戦では、左腕の奥村 頼人投手(3年)に対しては1打数無安打(1敬遠)に終わった。関東大会での対左投手の対戦打率は、10打数5安打の5割ではあるが、今センバツに出場しているチームの左腕からは、結果は残せていないことになる。

  「池崎VS秋山」。この大会注目左腕と大会注目右スラッガーの対決を制した方が、チームの勝利に結びつく可能性が高い。大会初日から、最高レベルの戦いが用意されている。

健大高崎の主な打者の昨秋公式戦成績】

秋山 潤琉 9試合26打数12安打12打点3本塁打 打率.462

石田 雄星 9試合30打数13安打3打点0本塁打 打率.433

小堀 弘晴 9試合31打数15安打6打点0本塁打 打率.484

栗原 朋希 9試合27打数12安打7打点1本塁打 打率.444

明徳義塾の主な投手の昨秋公式戦成績】

池崎 安侍朗 6試合50.2回34奪三振9失点(7自責) 防御率1.24

羽岡 拓哉 3試合15.1回18奪三振0失点 防御率0.00