DeNAのドラフト2位右腕・篠木 健太郎投手(木更津総合)が開幕一軍入りへ猛アピールを見せている。5日のハマスタデビュー戦では、3者連続三振で2回無失点の圧巻投球を披露すると、14日の試合で9回からマウンドにあがり、辰己 涼介外野手()、浅村 栄斗内野手(大阪桐蔭)から三振を奪った。その後は一人の走者を許したものの無失点で抑え、入団後初セーブを記録した。

 篠木の質のいい直球は学生時代にルーツがある。大学生でも下級生の頃から150キロを超えるストレートを投げ込み、2年時の大学日本代表合宿で157キロを計測した。着実に成長を重ねた右腕は、ストレートの質について過去の取材時にこう語っていた。

「高校時代にやっていなかったウエイトトレーニングを始めて体の出力を高めました。高校時代は一度だけ150キロが出たことがありますが、このときは「速いな!」と感じながら投げていました。大学に入ってある程度150キロを投げられる感覚は掴み、ただがむしゃらに速球を投げるのではなくて、試合の中で重要な場面では力を入れたり、指のかかりを良くしたりして、コントロールができるようにしました」

 オープン戦では4試合で5回8奪三振、奪三振率も14.40と持ち味を存分に発揮している。「打者が差し込まれるような、強く感じるようなストレートを投げたい」と学生時代から強いこだわりを持ち、「相手打者の手が出せない、手元で失速しないような『ベース板で強い』と感じるストレート」を理想に掲げていた。早速、糸引くようなストレートで好投を続け、ファンの心も掴んでいる。

 昨年守護神として活躍した森原 康平投手(山陽)は、昨シーズン終了後に右肩のコンディション不良の影響で調整が遅れ、キャンプも二軍スタートとなっていた。以前まで抑えを務めていた山﨑 康晃投手(帝京)が最有力となるが、今後もアピールが続けばサプライズ起用もゼロではないだろう。

 売り出し中のルーキーはハマのブルペンを支える存在となれるか。