<第97回選抜高校野球大会:花巻東10-2米子松蔭>◇18日◇1回戦◇甲子園
花巻東(岩手)が、14安打10得点の猛攻を見せ、米子松蔭(鳥取)に快勝して、2018年以来、7年ぶりにセンバツ初戦突破。この日のナイターで開幕戦に臨む、OBのドジャース大谷 翔平投手へ勝利を届けた。
4番に起用された赤間 史弥外野手(2年)が、1回に中越えの適時二塁打を放って先制点を挙げると、この回に3得点して試合を優位に進めた。昨年夏から4番に座る、巨人古城茂幸内野守備走塁コーチの長男、古城 大翔内野手(2年)が肉離れによる負傷の代役として4番に起用された右打者が、甲子園初打席で初安打初打点を挙げ、チームに勝利をもたらした。
自慢のフルスイングを披露で甲子園のスタンドを沸かせる強烈な打球が、あっという間にセンターの頭上を越えた。しかも木製バット使用というから、驚きを隠せない。
「金属バットよりも、芯で捉えれば飛ぶ。感覚もいいので、使っている」
OB で現在、米スタンフォード大で活躍する佐々木 麟太郎内野手を彷彿させるアッパー気味のフルスイングも、将来性の高さをうかがわせた。背番号も大谷、佐々木もつけていた「17」。伝統をしっかり受け継いでる。
この「新2年生4番」の3打数2安打2打点の活躍に刺激を受けたように、花巻東のフルスイング打線が火を吹いて快勝を手にした。
投げても先発の金野 快投手(3年)が7回1失点の好投。「初回、四球を出したのがいけなかったが、それ以外は落ち着いて投げることができた。ゴロアウトを多くすることを意識していて、それができた。センバツ前の関西遠征でカットボールがだいぶ良くなったことが大きかった」と胸を張った。
米子松蔭は1992年以来、2度目の出場でセンバツ初勝利をかけたが、序盤の失点が響いて敗戦。しかし、前回は挙げられなかった得点を2点奪うなど、夏につながる粘りは見せた。
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