<第97回選抜高校野球大会:健大高崎3-1明徳義塾(延長10回タイブレーク)>◇18日◇1回戦◇甲子園
センバツ連覇を目指す健大高崎(群馬)が、息詰まる左腕同士の投手戦を制して、明徳義塾(高知)を倒し、初戦突破を果たした。決勝戦と言ってもいいほどの初戦屈指の好カードは、期待通りの投手戦となったが、健大高崎が競り勝った。
1対1でタイブレークの延長10回に突入。1死二、三塁から栗原 朋希外野手(3年)の適時打と暴投で2点を勝ち越すと、その裏の攻撃を無失点に抑えた。先発の左腕・下重 賢慎投手(3年)が136球、10回3安打1失点の好投を見せた。右腕エース、プロ注目の158キロ右腕・石垣 元気投手(3年)が左脇腹を痛めてベンチスタートも、長身左腕が踏ん張って勝利を導いた。
「1人で投げきるつもりでしたので、それができて嬉しい。1人で投げきるために走者を置いてからの粘りはずっとテーマにしていた」。試合終了直後は、感極まって涙もあった下重。プレッシャーに打ち勝って胸を張った。
青柳監督は「終盤ならば、石垣を考えていた。10回裏は3対1と2点差になったので、下重を続投させた。自覚が感じられる」と左腕の成長に目を細めた。
明徳義塾は大黒柱の池崎 安侍朗投手(3年)が先発し、10回を投げ3失点。敗れたが138球を投げ切り、大会注目左腕の実力を見せた。9回には山田 将太郎外野手(3年)の好返球があって失点を防ぐなど、チームでも守備の固さを発揮。夏でのリベンジを狙う。
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