レギュラーは俊足揃いの面々 積極的な走塁で相手のミスを逃さない!

 今年の強みは「守備・走塁です」と中野監督語る。昨秋の県大会では専大松戸にコールド勝ちを収め、専大松戸の投手から「スイングスピードが本当に速い。レベルが違った」という声が聞かれたが、中野監督は「打力を一番を強みにしているわけではありません。守備、走塁を基本としてやっていきました。守備というのは取れるアウトをしっかりできる基礎能力。そしてイニング、アウトカウントに応じた応用の守備ができることを求めています。そこをブレることなく戦った結果が攻撃力につながったと思います」と話す。

走塁では昨秋14試合で32盗塁を記録し、2番林 倫生外野手(3年)は50メートル5秒8、7番岩田 海翔外野手(3年)も5秒8。ほかにも6秒台前半の選手が揃い、スピードは全国でも勝負できるレベルとなっている。


甲子園でもスピード感溢れる野球を見せられるか?

 打撃面ではこの冬は振り込みを重ね、12月中旬から1月第2週にかけて強化練習期間を作った。取材日は、朝6時半から練習を開始し、スピードに特化したアジリティのトレーニングを重ね、暖かくなった昼間からレギュラー組と控え組の二班に分かれて、片方は雨天練習場で早振りのティー、もう片方はシートノック、フリー打撃を行い、夕方18時まで練習を行った。中野監督は「昨秋、関東大会準決勝で健大高崎さんとやらせてもらって、高いレベルの投手を打てなかったので、正しいフォームで振り込みを重ねることをテーマに行っています。だからといって打力特化というわけではなく、フィジカル強化、振り込みをして打力強化というのは年間通してやっていること。これまで通り走塁、守備も磨いてきました」とこの冬は実戦的なメニューでセンバツへの準備を進めてきた。

 解禁明けの練習試合では、暁星国際、銚子商相手に連勝。先述したように、銚子商に19対0の大勝を収め、打線の仕上がりも良い。中野監督は「80点以上の試合ができている」と目を細めた。

「点差が離れましたが、選手たちは状況によってどういうプレーをすればいいか理解できています。判断ミスで60点、50点の内容になると、格上のチームに対抗が出来ません。本番でも、それができればと思います」と期待を寄せた。

 初戦の相手は21年夏に甲子園優勝をしている名門・智弁和歌山だ。中野監督、選手たちは「甲子園で校歌(1勝以上)を歌う」ことを目標としている。

 智弁和歌山相手にいきなり“千葉黎明野球”を発揮できれば、高校野球ファンを虜にさせるチームであることは間違いない。