【隼人工―樟南ブロック】


△隼人工の選手たち

 五反田 流星投手、犬窪 晴人投手の両右腕、捕手の篠原 流依、4番・迫山 寛汰、政野 宏太主将ら、昨夏決勝を主軸で経験した3年生を擁する樟南は、神村学園鹿児島実と並んで3強を形成する一角とみて間違いない。ここぞという試合での底力や試合運びの巧さは伝統に裏打ちされたもの。昨年で創部70周年を迎え、新たな歴史を刻んでいく第一歩としたい。

 近年部員数が急激に増え、姶良伊佐地区の新たな強豪として注目されているのが第6シード隼人工だ。新開 剛監督の熱意で22年秋は6人しかいなかった部員が、今や2、3年生で35人を数える大所帯となった。長身エース浅井 聖(3年)は制球力があり、大きく崩れない。鹿児島工との初戦は好カードだ。人数は20人に満たないが徳之島も上位を狙える力がある。鹿児島情報鹿屋農大島などこのパートは公立、私学の実力校が名を連ねている。

【鹿屋中央―鹿児島実ブロック】

 「史上最弱」(宮下 正一監督)と目されていた今季の鹿児島実だったが、昨秋は準優勝で九州大会出場を果たし、初戦では一つ上の代が九州大会で勝てなかった明豊(大分)に勝って8強入りした。沖縄尚学に敗れてセンバツ出場は逃したが、大きな自信と経験を身に着けた。大野 純之介(3年)ら「雑草軍団」が「追われる立場」になってどんな戦いぶりをみせるか着目したい。

 第7シード鹿屋中央も実力的には神村学園樟南鹿児島実の3強に迫るものを秘めている。昨秋は準々決勝で樟南と延長タイブレークで惜敗した。経験豊富な左腕・溝淵 爽投手(3年)を擁しているのが心強い。ノーシードながら潜在力はトップクラスではないかと目されているのが鹿児島城西だ。右腕・笹田 隆雅、左腕・大家 夢人ら投手陣、打線の主軸を担った坂口 虎太郎、富山 晶詞ら昨夏4強の中心選手を擁しており、優勝争いをしてもおかしくない力は持っている。鹿児島玉龍鶴丸武岡台錦江湾の鹿児島市内公立勢などが意地を見せるか。