<秋季埼玉大会2回戦:花咲徳栄 9-1 越ヶ谷(7回コールド)>◇2024年9月20日◇越谷市民球場
花咲徳栄の県大会初戦。結果は大勝も次戦の大一番へ向けやや不安の残る内容となった。
先発は花咲徳栄・福泉健(2年)、越ヶ谷・藤井拓巳(2年)と両エースが登板し試合が始まる。
福泉は右スリークウォーターから投じるMAX130km台中盤ほどの直球を中心に組み立てる右腕、一方の藤井は右サイドの技巧派右腕だ。
先制したのは花咲徳栄。
2回表、この回の先頭・笹崎昌久(1年)の三塁打を足がかりとし、9番・佐伯真聡(1年)、岩井虹太郎(1年)、西岡虎太郎(2年)、田島蓮夢(2年)の4連打とダブルスチールで一気に4点を先制する。
花咲徳栄は3回表にもこの回先頭・酒井煌太(2年)の四球を足がかりとし、福泉、田島のタイムリーと相手エラーなどでさらに4点を追加し早くも8点差をつける。
花咲徳栄はその後3回途中から登板した越ヶ谷の3番手・牧野侑海(1年)に4回2/3を1失点に抑えられると、投げては1巡目は完璧に抑えていたエース福泉が2巡目になり越ヶ谷打線に捉えられ始め、5回裏、この回先頭の大田蓮人(2年)に右中間へ三塁打を浴びると続く宮地琉吾(1年)にもタイムリーを浴び1点を失う。
それでも6回以降は花咲徳栄・2番手の右サイド清水陽貴(2年)が2回を無失点に抑え事なきを得る。
結局、花咲徳栄が7回コールド9対1で勝利し初戦を突破した。
結果だけを振り返ると一見盤石な試合運びに見えるが、実際は少し異なる。岩井監督も試合後「何もないです。投手陣はもう少しかかる。揃っていないと言うか、何か一つ足らないと言うか、発展途上と言うか。打線も4番、5番が頼りないですが2年生なので使っていかないと。課題だらけ。練習を続けるだけ。1年生は結果を出しているし使いたくなるよねそりゃ。今年のテーマは我慢です(笑)」と、手厳しかった。それもそのはず。この日出場した1年生は1番・岩井が2安打(うち2塁打1本)1四球2得点、7番・笹崎が2安打(うち3塁打1本)1打点、9番・佐伯に至っては2安打2四死球1打点全打席出塁と結果を出している。一方の2年生は細かい部分でサインミスや待ち球のミスなどが起きており盤石とは言い難い。課題は山積しており一つ一つ消していきたい所だが次の相手は浦和学院と川越東の勝者だけに時間もない。
その状況に大黒柱の田島も「まだ細かいサインプレーだったり打撃での細かい部分がまだできていない。マークされてもやることは変わらない。打つべき所に打っていつも通りやるだけ。2年生は現状できないことも多いかもしれないけど、1年生に助けてもらうようでは。上級生の意地もあるので2年でやっていこうとは話している。旧チームでは1年間石塚さんの後ろを打ってきてプレッシャーもあった。新チームでは生田目さんのポジションをやっているがその経験が今に生きている。激戦区に入って次の試合投げろと言われれば準備はできている」と、緊張感を持っている。田島はこの代で抜けた存在だ。次戦は彼の投打でのポテンシャルにおいて真価が問われる一戦となるか。