第97回選抜高校野球大会は22日、第5日の1回戦3試合が行われ、早稲田実(東京)、聖光学院(福島)、浦和実(埼玉)が初戦を突破した。

 第1試合は、記念すべき第1回センバツ大会(1924年)決勝の再現となった対戦は、当時優勝を逃していた早稲田実高松商(香川)を8対2で破り、見事にリベンジを果たした。早稲田実はセンバツ5大会連続の初戦突破。左腕エースで主将の中村 心大投手(3年)が、8回1失点の好投と、4打数4安打3打点の投打にわたって活躍。昨年夏のマウンドも経験し、2勝を挙げた左腕が、新チームではエースで主将という立場で戻ってきた聖地で、大きく成長した姿を見せつけた。

 第2試合では聖光学院常葉大菊川(静岡)との大激戦を4対3のサヨナラで制して、5大会連続の初戦突破を決めた。3対3で迎えた延長12回裏、1死一、三塁で、途中出場の鈴木 来夢外野手(3年)が、センターへの犠牲フライを放って、激戦にピリオドを打った。延長10回に常葉大菊川は2点を奪うが、聖光学院はその裏に2死と追い詰められながら、相手投手のボークなどもあって、同点に追いつく粘り強さを発揮。11回も1点を勝ち越されても、再び追いついて延長12回へと突入していた。

 第3試合では、浦和実が創部50年で初めて挑んだ甲子園の舞台で、昨夏甲子園8強の滋賀学園(滋賀)に3対0で快勝して、記念すべき甲子園初勝利をつかんだ。先発の変則左腕、石戸 颯汰投手(3年)が6安打完封劇。大舞台で臆することなく、ナイン全員が実力を出しきった勝利は、埼玉県勢としてセンバツ50勝目となった。

 第6日の23日は1回戦1試合と、8強入りがかかる2回戦2試合が予定されている。

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