<春季東京都高校野球大会第12ブロックA:成瀬19-9国際・竹台・戸山(7回コールド)>◇23日◇代表決定戦◇桐朋グラウンド
国際・竹台・戸山の連合チーム(以下、連合チーム)は、連合チームでありながら初戦で葛飾商を6-1で破っている。その理由をこの試合でも、1回表と裏をみて理解できた。今年4月から加盟2年目になる竹台の2年生、エースで4番の荻野寛基の存在だ。
右腕の荻野は、最速は130キロに届くかどうかくらいだが、球に力があり、チェンジアップなど変化球のキレもいい。1回表は四球と単打で2人の走者を出したが、無失点に抑える。その裏連合チームは一死二、三塁から4番・荻野の右前安打で1点を先制する。
もっともこの日の荻野は、「昨日、一昨日と風邪で、今日はぶっつけ本番でした」と、竹台の藤原 将貴監督(連合チーム・助監督)は語る。実際、荻野の声は少し風邪気味の感じだった。荻野は中学生の時は葛飾区のリトルジャイアンツという軟式のクラブチームで捕手だった。「高校に入ったらピッチャーをやると決めていました」と、荻野は言う。竹台自体、昨年の夏が初陣であった。初戦で実践学園に0-14の5回コールドで敗れているが、この試合で荻野は4番・捕手でスタメン出場し、途中からマウンドに上がっている。荻野は、東海大高輪台から東海大札幌キャンパスで投手としてプレーした藤原監督の下で力を付けてきたが、この試合では、体調と経験不足から傷口を広げる。
2回表に安打に2本を打たれ無死一、二塁となり、成瀬の8番・渡久地 政輝内野手(3年)の投前のバントに対し、荻野は三塁に送球したが、悪送球になり同点になる。さらに制球が甘くなったところを、成瀬の1番・小室 一馬内野手(3年)と3番・原川 旺介投手(3年)に三塁打を打たれ、一挙に5点を失う。
連合チームも成瀬の先発・原川、リリーフの中井 宏太(3年)の制球の乱れと失策などで6点を入れて一時は逆転したが、荻野も5回表に3点を失い、6回表の途中で降板すると一気に崩れて、成瀬が19―9、7回コールドで都大会出場を決めた。
竹台は現在、部員は2年生だけで7人。新入生が加われば、夏は単独チームで出場できる見込みだ。藤原監督が「投打の軸です」と言うように、荻野がチームの中心選手になることは間違いない。「変化球でストライクを取れるようにしたいし、真っ直ぐも速くしたいです」と荻野。課題が多いことは確かだが、まだ新2年生。原石がどう磨かれるか、今後を期待したい。
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