<第97回選抜高校野球大会:横浜8-7沖縄尚学>◇24日◇2回戦◇甲子園

 優勝候補筆頭の横浜(神奈川)が、沖縄尚学(沖縄)との苦しい試合をものにして、2012年以来、13年ぶりの8強入りを果たした。先発・織田 翔希投手(2年)が3回途中、4失点で降板する誤算のなか、リリーフ陣が踏ん張り、最後は背番号1の奥村 頼人投手(3年)が1点差を守り切った。

 プロ注目打者の驚愕の一発から幕が開けた試合だった。1回無死一、三塁。3番でスタメン起用された阿部 葉太外野手(3年)が、右中間に飛び込む先制3ラン。大会3号は、注目スラッガーとしての実力をアピールするに十分の当たりだった。

 3回にも2点を加えて一時は5対0と主導権を握ったかに見えたが、沖縄尚学打線が奮起し3回に4得点。中盤以降は一進一退の攻防が続く展開にも、5回、7回に着実に得点を重ねた横浜が逃げ切りに成功した。

 1番から3番になっていた阿部葉は「打順も変わったけど、自分で決めると思っていた。手応えはあったので、伸びてくれればと思っていた。入ってくれてよかった」と声を弾ませていた。村田監督も「今までは阿部葉が出塁していく形でしたけど、ランナーをためてガツンと打つのが阿部葉。奥村凌も調子が良かったので入れ替えました。やっぱりランナー出たら阿部葉はスゴいですね」と目尻を下げた。

 沖縄尚学は150キロ左腕・末吉 良丞投手(2年)が2回から登板し、粘りの投球を見せたが、7回5失点(自責4)と抑えることができず、勝利には届かなかった。

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