<第156回九州地区高校野球大会鹿児島予選:徳之島13-5池田>◇23日◇1回戦◇平和リース球場
徳之島は初回、無死満塁から4番・白坂心之丞主将(3年)の右前2点適時打、5番・長尾涼(2年)の犠飛で3点を先取した。
2回は2番・作田和洸(3年)の中前適時打、3回は6番・島長飛和(3年)の中前2点適時打などで3点と効率よく得点を重ねた。
先発のエース長尾は4回まで無安打に抑える力投。5回表にも2点を追加し、その裏からリリーフした作田も6回までは無安打を継続。このままコールドで勝ち切るかと思われたが、7回裏に流れが変わる。
池田はチーム初安打を放つと、二死満塁から1番・永井優矢(2年)の右越え二塁打、2番・湯地定篤主将(3年)の左前2点適時打で4点を返し、コールドを阻止した。
9回裏にも併殺の間に1点を返し、意地を見せた。
大差をつけてこのチームの県大会初勝利を得たが、白坂主将は「反省しかない」と納得のいかない表情だった。
「ミスを恐れず、徳高野球を貫く」(地頭所眞人監督)の言葉通り、立ち上がりから5回までの攻撃は実に見事だった。積極的に打ってつなぎ、走者は常に先の塁をうかがう。二走はヒット1本で生還し、打者は本塁返球の間に必ず二塁を陥れる。面白いように決まって得点を重ねた。
エース長尾はテンポ良くアウトを重ね、走者を背負っても併殺で切り抜けた。公式戦初登板だった作田も5、6回は走者を背負いながら、無安打無失点で切り抜けていた。
このまま7回コールドで勝ち切っていれば上々の初戦といえただろう。だが「簡単には勝たせてもらえない」(地頭所監督)ことを痛感する。7回裏チーム初安打を浴びたのを皮切りに4失点。中盤以降、攻撃ではコールドにできる好機を仕留め切れず、守備ではコールドで終わらせたい焦りから四球やミスを連発した。
力は持っているが、昨秋の県大会はれいめいに初戦で惜敗。県大会の舞台で勝てていないが故の不慣れさが随所に出てしまった。試合時間2時間26分の長丁場となったが「この経験を絶対にムダにしないで次に生かすことが大事」と地頭所監督。「9回戦える体力があることは分かった」(白坂主将)から次は遠慮なく、勝つために必要なベストを出し尽くすだけだ。
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