第97回選抜高校野球大会(センバツ)は準々決勝までが終了し、28日に準決勝が予定されている。対戦カードは健大高崎(群馬)-横浜(神奈川)、智弁和歌山(和歌山)-浦和実(埼玉)。この4強の今大会の戦いぶりをデータのランキングでひもといてみたい。打撃面でのランキングをみると、チームの特徴がよく表れている。
<チーム打率>
智弁和歌山 .370
浦和実 .318
健大高崎 .306
横浜 .281
打率では智弁和歌山がダントツ。今大会初戦から12安打、13安打、9安打と打線は好調で、自慢の打線が機能している。対して、横浜は3割を切った。爆発力は鳴りをひそめているのか、それでも勝負どころでの得点で勝ち上がっている。
<チーム打点>
浦和実 22(23)
智弁和歌山 19(22)
横浜 16(17)
健大高崎 14(16)
(※カッコ内は得点)
得点、打点ともにトップは浦和実。準々決勝の延長タイブレークでの10回の8得点も大きく影響しているとはいえ、集中打での得点力は今大会台風の目となっている原動力にもなっている。初出場で4強に進出している理由も分かる。ちなみに本塁打は横浜の1本だけ。プロ注目の阿部 葉太外野手(3年)が放っている。
<チーム盗塁>
横浜 6
智弁和歌山 3
健大高崎 2
浦和実 0
打率は一番低かった横浜だが、足を絡めた攻撃はダントツ。チームカラーもよく出ている。一方、浦和実は唯一、チームで盗塁がなかった。
<チーム犠打>
智弁和歌山 13
健大高崎 9
横浜 7
浦和実 6
意外だったのは、このランキング。犠打が一番多かったのは、智弁和歌山だった。打率も高く、しっかり走者を送ってチャンスを多く作っている。近年、思うように得点が取れずに甲子園で初戦敗退が続いていたこともあり、その課題をしっかり克服しているようだ。
連覇を狙う健大高崎は抜けた数字がなかったが、逆にバランスが取れていると捉えることもできる。準決勝から、「王者」が本来の姿を見せることになるかもしれない。