<第97回選抜高校野球大会:横浜-智弁和歌山>◇30日◇決勝◇阪神甲子園球場
横浜が19年ぶりのセンバツ大会制覇。公式戦の連勝記録を「20」に伸ばした。
左腕の投じた"1球"が勝負を決めた。6回表、横浜は一死三塁のピンチを背負うと、カウント2ボール2ストライクから先発の織田 翔希投手(2年)に変えて片山 大輔投手(3年)を投入した。
緊迫した場面でマウンドに上がった片山は、「投げる球は決めていた。駒橋とも話して、真っ直ぐが張られているところを変化球でかわそうと思った」と、インコースにスライダーを投げ切り、空振り三振にとった。球を受けた駒橋も、「投げた瞬間"打たれないな"と思うくらい最高のボールでした」と左腕をほめちぎった。
横浜は奥村 頼人投手(3年)、織田 翔希投手(2年)のWエースが投手の軸を担った。片山も大会中に「自分は声を出すのが持ち味。役割を明確にして、チームのために投げたい」と2人を支えていく覚悟を口にしていた。決勝では自らの投球でチームを救い、「甲子園の決勝という、数人しか立てない舞台で投げられたことが嬉しい。村田監督に頼まれて投げられたことは本当に誇らしい」と胸を張った。