千葉県は4月3日から県大会出場をかけた地区予選が始まり、4月19日から春季千葉県大会が始まる。今回は千葉を盛り上げる逸材たちを紹介していきたい。
センバツ出場の千葉黎明など秋4強の注目選手
センバツ出場の千葉黎明はシードとして登場し、1勝すれば、夏のシードが決まる。
センバツでは準優勝の智弁和歌山に完封負けを喫した。守備面では成果を発揮したが、全国レベルの投手に振り負けない打撃が課題となった。春の大会は打撃面の成果が試される。その中では、堅守好打の遊撃手・山本 大我内野手(3年)、好打者が多い千葉黎明の中でも、スラッガータイプの佐々木 悠晴内野手(2年)が長打性の打球を公式戦でも多く打てるようになると楽しみだ。センバツでは2安打を記録し、自慢の強肩を披露した川村 力斗捕手(3年)もキーマンになりそうだ。
投手陣では不調に苦しんだエースの田代 敬祐投手(3年)が甲子園で最速142キロをマークし、復調の兆し。田代は「まだ試合を作る能力がない。今のままでは使われない」と危機感を露わにしたが、先発完投できるようになると、夏へ向けて見通しは明るくなる。
秋の県大会準優勝の拓大紅陵は野手の潜在能力ならば、千葉黎明を上回るほどの選手が揃っている。強肩強打の外野手・平山 颯大外野手(3年)は昨秋の県大会決勝で豪快な本塁打を見せた左のスラッガー。加藤 玄竜捕手(3年)は昨秋の県大会準決勝、決勝で2試合連続の4安打を記録した巧打の捕手で、冷静なリードも光る。内田 悠雅外野手(3年)は昨秋の県大会準決勝でライト中段に打ち込んだ左のスラッガー。守備が課題のため、不動のスタメンではないが、キレの良いフルスイングは、センバツ出場校の左の好打者たちに負けていないほど素質が高い選手だ。
宮澤 和聖投手(2年)は野球センス抜群の逸材で、左スリークォーターから130キロ後半の速球、スライダーを丁寧に投げ分け、打者としても俊足が光る。投手としては日本ハムの中継ぎで活躍する堀 瑞輝投手(広島新庄)の高校時代を彷彿とさせる。投打ともに順調に伸びれば、26年のU-18代表候補に入りそうな可能性を持っている。
秋ベスト4の専大松戸の左の大型スラッガー・吉岡 伸太朗内野手(2年)は新2年生世代では上位に入る力量を誇る。打球速度も速く、新基準バットではなかなか見られなくなった千葉県野球場の場外へ打ち込む本塁打を期待したい。髙橋 昊成投手(3年)はもともと一塁手だったが、秋では技巧派サイドとして活躍。まだ130キロ中盤だが、春には140キロ台も期待できる。門倉 昂大投手(2年)は1年春から経験を積んでいる本格派右腕で、どこまでパワーアップしているのか注目が集まる。
秋ベスト4の東京学館は身長180センチを超える大型セカンド・中西 悠斗内野手(3年)は県大会で結果を残し、評価を高めたい。