<春季四国地区愛媛県大会決勝戦:新田10-1今治西>◇1日◇決勝◇坊っちゃんスタジアム
新田が今治西に5回まで10得点をあげ4年ぶり9度目、秋春県大会連覇で夏の愛媛県大会トップシードを獲得した。
昨秋四国大会4強の実力をいかんなく発揮した中、秋から大きな成長を示したのが新田の「1」を背負う最速143キロ右腕・當眞 嗣胤投手(3年=180センチ/71キロ)であった。
沖縄・読谷ボーイズ時代は捕手兼投手として注目を集めていた當眞は「先輩が進んでいたのと、捕手と投手を兼任していた古和田 大耀(現:創価大4年)に憧れて」新田への進学を決断。2年春からは主戦として登板を重ね、昨秋はチームの四国大会4強進出に大きく貢献している。
春に向け67キロだった体重を増やし、「下半身の柔軟性を付けて変化球を練習すること」をテーマに取り組んだ。そして迎えた最終学年の春。3月の練習試合ではAチームの松山大に対して先頭打者からの5連続含む7奪三振を奪い、7回94球無失点で冬の成果を明確な形で示した。
當眞は今大会でも5試合中4試合に登板。計21回を投げて奪三振29、四死球4、防御率0.86と他を圧倒する成績を残すことに。「大会を締める」役割を岡田 茂雄監督から任され、7回表から登板した決勝戦でも最速142キロを計測し、常時140キロ前後のストレートと、右打者への125キロカットボール、左打者への120キロ前半チェンジアップを駆使して、9回二死満塁のピンチも難なく切り抜けた。
そんな當眞が明確に志す道は「高卒プロ入り」。1点リードした直後の8回裏に痛恨の同点本塁打を喫し、センバツ切符を高松商に明け渡した昨秋四国大会準決勝の苦い記憶のリベンジをするべく春季四国地区大会に臨む。「チームが勝つことを第一に考えながら球速も意識していく」と新たな目標を定め、「もう1球種変化球を増やし、ワイドに配球を使っていけるようにする」と、指揮官があげた夏までの課題を消化することができれば……。
昨年、中日6位指名まで昇りつめた有馬 惠叶投手(聖カタリナ)のようなシンデレラストーリーの再来は、決して夢物語ではない。
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