3日、高校日本代表候補の強化合宿の1日目が行われた。この日は午後から約3時間の練習が実施され、シートノックや木製バットでのフリー打撃、投手は一部がブルペンで投球を行った。
昨夏の甲子園決勝で対戦した西村 一毅(京都国際)と坂本 慎太郎(関東第一)がこの合宿で再会。隣でキャッチボールを行う姿が見られた。
昨夏の優勝投手と最後の打者が西村と坂本である。京都国際が1点リードの10回裏、二死満塁の状況で坂本に打席が回り、1ボール2ストライクからスライダーで空振り三振を奪った西村に軍配が上がった。
当時の試合で会話が盛り上がったという二人。坂本にとって、西村との対戦は「全球覚えています」と忘れられないものとなった。
「初球で仕留められなかったことが一番の悔しさです。周りのみんなには『なんで初球打たなかったの?』と言われたりしていたので。最後はスライダーでファウルにしようとしたんですけど、当たりませんでした」
昨夏は外野手としての出場がメインだった坂本だが、現在は投手としても活躍。「ピッチャーとして投げ終わったら、外野手という形で試合に出ています。どっちもできるという感じなので、そこをしっかり合宿でアピールしていけたら良いかなと思っています」と二刀流としての活躍に意欲を見せた。
対坂本のラストボールが「気持ちが強くなれた一球でした」という西村は「自分の持ち味を出して頑張っていきたいです。チェンジアップとインコースを使えるところをアピールしたいです」と翌日の紅白戦に向けて意気込んでいた。
昨秋は京都府大会4回戦で敗れたため、今春のセンバツは不出場。「(甲子園の)試合を観るのが悔しすぎてできませんでした。もう一回、(甲子園に)戻ろうと火が付きました」と夏のリベンジに燃えている。
この冬は左打者に対する引き出しが少なかったことを課題に挙げ、変化球やコントロールの精度向上に力を注いだ。その成果を紅白戦で見せてくれることだろう。