4日、高校日本代表候補の強化合宿2日目を迎え、練習試合が行われた。未来富山の左腕・江藤 蓮投手は2回を投げ、打者6人に2奪三振を含むパーフェクト投球。甲子園未経験校の隠し玉が力を発揮した。

「最初は緊張したんですけど、投げていくにつれて緊張もほぐれて、良い感じで投げられたと思います」と振り返った江藤。三振を奪ったのはいずれもカットボールで、最速143キロのストレートと右打者の内角を突くカットボールが持ち味だ。

「思ったより真っすぐが浮いてしまった」と江藤は反省点を挙げたが、小倉全由代表監督は芹澤大地投手(高蔵寺)と江藤について、「良いボール投げますよね。これから夏まで楽しみなんじゃないですかね」と言及しており、期待度の高さを伺わせた。

 江藤は長野県須坂市出身。中学時代に所属していた千曲ボーイズの先輩が進んでいた縁もあり、誘いを受けていた未来富山に進んだ。昨夏にはエースとして富山大会4強入りに貢献している。

 高校入学当時の最速は130キロ前後だったが、「真っすぐが力強くなって、球速も上がりました」と昨夏に143キロを計測。冬場に体重を6㎏増やして、現在は180㎝、83㎏と立派な体格に成長した。この日の最速は138キロだったが、夏までにはさらに球速を伸ばしていくだろう。

 全国的には無名の中で、代表候補に選出。「最初はびっくりしたんですけど、甲子園で活躍しているレベルの高い選手たちと野球ができるということで、とても楽しみでした」と今回の合宿を心待ちにしていた。昨夏の甲子園優勝投手・西村 一毅投手(京都国際)から得意であるチェンジアップの投げ方を教わるなど、多くのことを吸収しようとしている。

 進路については、「プロ野球選手を目指してやっています」と高卒プロ入りを目指している。宮城 大弥投手(オリックス)を目標とする左腕の注目度は上がること間違いなしだ。