<春季東京都高等学校野球大会:立教池袋 11―0 錦城学園(5回コールド)>◇4日◇1回戦◇駒沢球場
連日の雨で、日程がずれ込んだ春季東京都大会。当初は2日の第1試合に予定されていたこのカードだったが、2日ずれてこの日の3試合目に組み込まれた。錦城学園の玉木信雄監督は、会場となった駒沢球場の球場主任でもあり、雨でも連日球場に詰めて日程調整などをしながら、各校に状況も伝えていた。
そうした雑務をしながらのチーム指導である。その錦城学園、昨秋は代表決定戦で東京都市大付に敗れて本大会進出が果たせなかった。そして、今春は松が谷を下し、乱戦となった城東との試合を制しての本大会進出となった。
立教池袋は昨秋、本大会進出を果たし、初戦で国立に完封勝ち。しかし、2回戦では堀越に大敗した。工藤佑斗投手(3年)がある程度安定しているので、守りのミスが出なければ、良い戦いができるはずだ。
4~5点を争う競り合いが予想された試合だったが、結果は思わぬものになった。立教池袋の各打者がスイングも鋭くどんどん打って行く姿勢で、5イニングで15安打、三塁打4本、二塁打2本で11点を奪ったのだ。そして、工藤も錦城学園打線を2安打に抑えて、三塁へ進ませたのも一度だけという好投を見せた。
この新チームから、前任の古賀賢之監督の退職により指揮を執っている藤本勉監督は、「これだけ打てたのは、たまたまですよ。それでも、3番と4番のバッテリーは信用していますから、ある程度はやってくれるかなとは思っていました」と言うが、3番の田知隼人捕手(2年)と4番の工藤は、いずれも4打数4安打。田知は打点1、工藤は三塁打2本も放っており打点4。まさに投打の中心と言ってもいい存在だった。投げても、工藤はリズムよく、スイスイと投げ込んでいっており、このあたりは田知との呼吸の良さを思わせるものだった。
立教池袋は、日々の練習では狭い人工芝のグラウンドで他部と入り乱れながらの練習環境だという。校舎の5階の屋上にマシン1台と手投げで打てるスペースを設けてあるというが、そんな環境の中で、打ち込んできた成果は示せた戦いだったと言っていいであろう。志木にある大学のキャンパス内のグラウンドもたまには使用できるということだが、条件としては厳しいことは否めない。それでも、こうした結果を出せるのは選手たちの思いも強いということも言えるのではないだろうか。
錦城学園としては、思惑とは全く異なった展開になってしまった。先発した田島利凛々人投手(3年)、リリーフした大山大河投手(3年)、3人目の根本大也投手(3年)と3人の左腕投手が投げたが、いずれも立教池袋打線を抑えきれなかった。
応援メッセージ
まだメッセージがありません。
>> 続きを表示
まだメッセージがありません。
まだメッセージがありません。
>> 続きを表示