<春季東京都高等学校野球大会:東亜学園 16―1 東洋(5回コールド)>◇4日◇1回戦◇駒沢球場
3日間待たされた試合である。一昨年夏の東東京大会準優勝の東亜学園の登場だ。佐藤海斗捕手(3年)と五十嵐遥貴投手(3年)は、そのチームで1年生ながらベンチ入りしていた選手でもある。その二人が先発バッテリーとして出場となった。東亜学園は、昨秋の東京都大会では、初戦は東海大高輪台に勝ったものの、2回戦で小山台に敗れている。
東洋の昨秋はブロック代表決定戦で昭和に競り負けて、本大会に出場できなかった。しかし、今春は上水、中大付を接戦で下しての進出となっている。
初回、東洋は立ち上がりもう一つリズムに乗れない五十嵐投手に対してポンポンと3本の安打を集中させて先制点を挙げる。積極的に打って行こうという姿勢が功を奏した。
しかし、それで東亜学園は目が覚めた。その裏に3番鈴木朝陽選手(3年)の2点タイムリーなどで4点を奪い簡単に逆転。そして、圧巻だったのは2回、先頭の9番荒井哉汰選手(2年)の右前打に始まり、2つの四球を挟んで8連続安打で11連続得点となって完全に勝負は決した形になった。
そうした展開になっても、武田朝彦監督はさらに4回、鈴木選手が二死三塁からしっかりとミートして中前打した打撃を評価していた。リードしていても雑にならないで行こうという姿勢が一つひとつの試合を大事に戦っていくということを示していた。
東亜学園は部としての寮はないが学校として50人くらいの宿泊施設を小平のグラウンドに所持している。他部との抽選などもあるのだが、野球部は大会の試合前には、そこで宿泊し全員で試合会場に向かうということになっている。だから、今回のように雨で何日か流れても、選手たちの気持ちがまとまる効果がある。チームとしても「1日でも多く、調整する時間を持てたことはよかった」という考え方になり、試合が中止になった焦りやイライラはなかったようだ。
今季の新入部員は27人が予定されているという。人数としてはほぼ平年並みだというが、武田監督は、「一昨年の準優勝を見て、ウチに対しての思いを持ってくれた選手たちが多いので、気持ちは高いと思います」と期待している。
東洋としては初回の先制後は、五十嵐投手と外野から1イニング登板した鈴木投手、3人目の小川翼投手(3年)に抑えられた。そんな中で、1番神戸爽選手(3年)が3打数3安打でリードオフマンとしても気を吐いたが、初回以外は得点には至らなかった。
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