3月に開催された、第97回全国高校選抜野球大会は接戦を勝ち抜いた横浜が19年ぶり4度目の優勝を果たし、幕を閉じた。高校野球ドットコムでは3月30日から一週間、Xにてセンバツの「ベストプレイヤー」に関するアンケート調査を実施。今回集まったファンの声をもとに、今年のセンバツのベストプレイヤーを紹介する。

3位:健大高崎・石垣 元気投手(3年)

 第3位には健大高崎石垣 元気投手(3年)が選ばれた。世代最速投手として今秋のドラフト候補に挙げられており、今大会ではセンバツ最速、また夏の甲子園含む最速タイの155キロを計測。2回戦の敦賀気比戦では9回二死から登板すると、5球全て150キロ台の直球を投げるなど剛腕ぶりを見せた。大会前に左脇腹を痛め、万全ではない状態の中、ストレートを投げるたびに球場でどよめきが起こるほどのピッチングを見せた石垣はに「やっぱり155kmはスゴイ。アベレージで150kmは、またスゴイ。球場のどよめき…」「ストレートを投げるごとに球場の歓声が湧いていたから」と声が寄せられ、大会ナンバーワン右腕として印象に残るプレイヤーとなった。

2位:浦和実・石戸 颯汰投手(3年)

 第2位は浦和実石戸 颯汰投手(3年)がランクイン。右膝を顔付近まで高く上げた後、体を丸め、頭の後ろから左手を出す独特なフォームが話題を呼んだ。ボールの出どころが見づらいこの変則フォームを武器に、120キロ台の直球と変化球で次々と強打者を抑え、今大会18イニング連続無失点を記録。初出場ながらベスト4入りに貢献し、変則左腕として脚光を浴びた。

 石戸に投票したファンの声からは、「唯一無二の変則フォームで次々とフライアウトに打ち取った投球術が素晴らしい」、「ピンチでもクール、表情を変えずに投球をする姿が強く印象に残った」といった声が寄せられ、堂々の投球とその技術に注目を集めた。

1位:横浜・阿部 葉太外野手(3年)

 第1位には横浜阿部 葉太外野手(3年)が選ばれた。主将として名門・横浜を牽引し、今大会では優勝の原動力となった。現・ドジャースの大谷 翔平選手(花巻東)をモデルとするノーステップ打法が特徴であり、沖縄尚学戦では右中間への特大本塁打、決勝の智弁和歌山戦は4安打3打点を記録し、超高校級の打撃力を見せた。また、同じく決勝戦では2盗塁に加え、ダイビングキャッチのファインプレーでピンチを切り抜けるなど、走・攻・守の三拍子が揃ったプレーにファンから注目を集めた。

 阿部に投票したファンからは、「打つ、走る、守る、全てで文句なし」、「間違いなく今大会のMVP!」、「勝負強さでチームを優勝に引っ張っていて素晴らしかった」と今大会の活躍を賞賛する声が多く寄せられ、夏の甲子園に向け、春夏連覇と更なる飛躍に期待したい。

文章:高校野球ドットコムインターン生 供田 昂大