第97回となる2025選抜甲子園大会は、昨秋の神宮大会に続いて、横浜が優勝。公式戦連勝記録を継続させるとともに、夏の3冠への期待を残して、春が終わった。
健大高崎の石垣 元気投手(3年)が選抜最速となる155キロを計測、春夏通じて甲子園初出場ながらベスト4に残る旋風を巻き起こした浦和実など様々な記憶・記録に残る出来事があった今大会。高校野球ファンにはどんな記憶に残っているだろうか。
そこで高校野球ドットコムでは、3月30日から4日間、XとInstagramにて、【センバツを盛り上げた「ベストチーム」アンケート】を実施。今回集まったファンの声をもとに、2025選抜春の甲子園を振り返ってく。
第3位:横浜
第3位に選ばれたのは、今選抜の優勝校である横浜だった。昨秋の神宮大会でも優勝しており、現在でも公式戦では無敗。そんな圧倒的な強さで、選抜甲子園でも王座を勝ち取った横浜がここで登場となった。今大会では、安定感抜群を誇るMAX152キロ右腕・織田 翔希投手(2年)と4番とエースの二刀流をこなす奥村 頼人投手(3年)の2枚看板を擁し、野手でも世代最強野手と称される阿部 葉太外野手(3年)を筆頭に強力打線を形成。隙のない圧倒的な強さを見せつけ、ファンからは、「鉄壁の投手陣や守備があり、さらに迫力満点の打線は最強!」「流れを掴んでからの試合中の動きや雰囲気が変わっていてすごかった。感動した」という声が集まった。
第2位:その他
第2位はその他として多くの高校をあげるファンが多かった。今大会は千葉黎明やエナジックスポーツを始めとした6校の初出場校、健大高崎、明徳義塾など強豪で投票が割れた。ファンからは「石垣投手が本調子ではない中、下重投手などのピッチャーとチームで勝ち上がっていた(健大高崎)」「私はスタンドに注目しました。千葉黎明の応援歌は甲子園に新たな革命を起こしたので、あえて、この学校にしました(千葉黎明)」「ノーサインのチームスタイルとイーマンくんが印象に残った(エナジックスポーツ)」という声が集まっており、強豪校と新興校がそれぞれ大会を盛り上げたことが証明される結果となった。
第1位:浦和実
1位に輝いたのは、春夏通じて初出場ながらベスト4に残る大躍進を見せた浦和実だ。
今大会が始まる前までは、決して注目度が高いとは言えなかったが、大会が終わった現在はまさに全国のファンが注目する存在へ。まさに「台風の目」となった。出場校の中では秋季大会のチーム打率こそ高くないが、試合終盤で見せる驚異の集中力は目を見張った。特に準々決勝の聖光学院戦で、延長タイブレーク10回に8点をとった攻撃は圧巻であった。エースの石戸 颯汰投手(3年)は、120キロ台の球速ながら、その独自のスタイルで18イニング連続無失点の快投。まさに快進撃を見せた。
ファンからは、「石戸投手はじめ堅い守りと打線の繋がり。大会を通じて成長していた印象」「チームワークが良く選手たちが甲子園を心から楽しんでいるように見えた。私だけでなくきっとたくさんの人たちを魅了したと思う。応援したくなるチームNo.1でした」というコメントが寄せられ、まさに応援したくなる・記憶に起ったチームであったといえるだろう。
文章:高校野球ドットコムインターン生 伊藤 雄大