今年から先発に転向したソフトバンクのモイネロが躍動している。14日のオリックス戦では6回無失点の好投で、11勝目。防御率1.89はパ・リーグ投手の中で、唯一の1点台でトップを走っている。

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2位は早川隆久(楽天/木更津総合出身)が2.23、3位は今井達也(西武/作新学院出身)が2.53と続いている。すでにモイネロは規定投球回に到達しており、投球回数不足でタイトルを逃すことはない。マジックを減らしていく厳しい戦いの中でこれまでと同様の投球ができるかが鍵となる。

パ・リーグにおける過去の最優秀防御率のタイトルホルダーを見ると、近年は今年からドジャースでプレーしている山本由伸(オリックス/都城出身)の独壇場だった。2019年に初めてタイトルを獲得すると、2020年こそ同じく海をわたりメッツでプレーする千賀滉大(ソフトバンク/蒲郡出身)に譲ったものの、2021年から2023年まで3年連続で同タイトルを獲得した。

通算4度は稲尾和久(西鉄/別府緑ヶ丘出身)に次ぐ歴代2位タイ。3年連続での獲得は稲尾と菅野智之(巨人/東海大相模出身)と並んで歴代トップタイだった。

このままモイネロがタイトルを獲得すれば、外国人投手としては、ミンチー(ロッテ/2001年)以来パ・リーグ史上2人目の獲得となる。ちなみにセ・リーグではジョンソン(広島/2015年)、チェン(中日/2009年)、ブロス(ヤクルト/1995年)、バッキー(阪神/1964年)と4人が獲得している。

またモイネロは最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得しているが、同タイトルを獲得後に先発へ転向し最優秀防御率のタイトルを獲得した選手はひとりもいない。沢村賞を受賞した攝津正(ソフトバンク/秋田経法大付出身)も最優秀防御率は手にできなかった。

モイネロはこのまま最優秀防御率のタイトルを獲得することができるだろうか。中継ぎから転向1年目にも関わらず快投を続ける左腕の投球に最後まで注目だ。