<神奈川大学野球秋季1部リーグ戦:横浜国立大2-1神奈川工科大>◇22日◇第3週2日目◇関東学院大学ギオンパーク

 横浜国立大が5番の加賀 颯太内野手(青森)の3安打2打点の活躍もあり、2対1の接戦を制した。

 プロ注目の藤澤 涼介外野手(4年=佐野日大)は同点の8回に内野安打で出塁すると、盗塁を決めて2塁へ進塁して加賀の勝ち越し打をアシストした。今秋のリーグ戦では、第2週の関東学院大戦第1戦で本塁打を含む3安打2打点の活躍も神奈川工科大との試合ではわき腹に違和感を覚え、万全な状態ではない中でプレーを続けている。

 藤澤の魅力は50m5.9秒の脚力に2年時春に1部昇格を果たしてから12本塁打を記録した長打力。昨秋のリーグ戦ではベストナインを初受賞し、大学日本代表候補合宿にも選出され注目の存在となった。

 佐野日大時代には3年間を通して本塁打も1桁と中距離打者だった。大学進学後は「野球部に解剖学を学んでいる人もいて、野球だけでなく勉強においても意識の高い人たちばかりで驚いた」と話すが、チームメイトに触発されウエイトの量を増やすだけでなく、除脂肪体重を気にした体重管理や、より力を発揮するために筋出力にもこだわる練習など、質の高い体作りを続けて本塁打の量産に繋げているという。

 守備は高校時代から一塁手としてプレーしていたが、「セカンドへの返球がうまくいかなかった」とイップス状態に陥ったという。大学でも2年まで内野手としてプレーしていたが地肩を活かして3年時に外野手に転向。挑戦した当初は送球がうまくいかなかったが武器に練習を重ねて、「ラインが通るようになり、強い球がいくようになった」と成長を実感している。

 大学ではプロ志望届を提出せず、社会人を経由してドラフト指名を目指すという。2年後のプロ入りへ、「打撃がまだまだ荒いので、より上のレベルで磨いていきたい」と意気込む。また学生生活最後となるリーグ戦についても、「自分の打撃にこだわるだけでなく、チームの勝利に全てを捧げたい」と気持ちを込めていた。