中日の若きエース・髙橋 宏斗(中京大中京出身)は今シーズン、さらに凄みが増している。

 シーズン当初、オープン戦で結果を残すことができず開幕ローテーション入りはならなかった。しかし二軍でしっかりと調整し結果を残すと4月28日に一軍に昇格し、20試合(140.2回)に登板。12勝4敗、防御率1.28、128奪三振、QS率90%と抜群の安定感を誇っており無双状態と言っても過言ではない。

 防御率1点台になってしまったが、2リーグ制以降では村山実(住友工業出身)以来の0点台の快挙も期待されるほどだった。規定投球回到達まであと2.1回。29日の広島戦では十分にクリアが期待できる。

 楽天が新規参入した2005年以降において、中日の投手における最優秀防御率のタイトルホルダーは、大野 雄大(京都外大西高→佛教大→2010年1位)、柳 裕也(横浜高→明治大→2016年1位)、吉見一起(金光大阪高→トヨタ自動車→希望枠)、チェン・ウェインとなっている。高卒の投手はひとりもいない。

 直近の中日の高卒投手における最優秀防御率は、2001年の野口茂樹(丹原高→1992年3位)まで遡る。さらも高卒右腕に限ると1985年の小松辰雄(星稜高→1977年2位)が最後で38年間不在だった。

 髙橋は中日の高卒右腕では久しぶりのタイトルの最優秀防御率、そして2リーグ制以降では村山実(住友工→関西大→阪神)以来となる防御率0点台を達成できるだろうか。竜の若きエースの登板に注目だ。